物納の非常識。更地は苦労




更地は苦労し、法人貸しは苦労する。物納での常識は非常識。



バードレポート1997年4月14日 第155号

その後に地代水準等通達に変更がありますのでご注意下さい。 相続税の納税には、物納を検討せざるを得ません。

貸宅地(借地人さんに貸している土地)は物納財産としては国は受けつけない、と思っている方が多いようです。しかし貸宅地の物納は意外と容易です。借地契約書条件や地代水準さえクリアできれば、かえって更地より簡単なくらいです。

更地の場合には地下埋設物や塀等工作物についての条件が最近厳しくなっています。一方、貸宅地では借地人さんがすでに利用しており、公売で売却することも無いからか、条件はゆるいようです。例えば、道路接道2m未満で法律上建築不可の土地は更地なら物納は不可です。しかし貸宅地なら一定の書類提出で物納可のことすらもあります。

更地よりも貸宅地の方が容易…世間の常識とは違います。

ただし、貸宅地は地代で苦労します。現行地代が低ければ値上げが必要になります。首都圏の住宅地の地代は表の「貸宅地A・B」のように、固定資産税等(都市計画税含む)の2〜3倍が多いようです。

借地人さんが店舗や駐車場等の非住宅地として土地活用すると、固定資産税等が数倍になります。地代はそれほど急に値上げできないので非住宅地では、「貸宅地C」のように固定資産税等と逆転しているところも随分とあります。

物納をするための地代水準は、大蔵省通達で算定基準が定まっています。住宅用・非営利用は相続税評価額の1.1%、営利用は1.5%(年額)です。

表を見ていただければ、その金額かいかに高いかがわかるでしょう。この基準を厳密にあてはめると多くの貸宅地は物納不可になります。そこで、大蔵省では各地域ごとに近隣相場を勘案し、物納を認める地代を定めているようです。

東京での住宅地で住宅・非営利用ならなら固定資産税等の3倍程度になることが多いようです。営利用だと、この数割増から倍以上の金額になります。(注意:地域差が大です)

ここにも「非常識」があります。「貸宅地B」は法人の社宅です。法人借地人が住宅を建てて従業員社宅へ貸すと、「住宅・非営利用」でなく「営利用」と通達上で認定され、高い地代が要求されます。

外見は普通の住宅で、固定資産税の上でも住宅地として扱われ、隣接住宅地と同地代であっても、物納申請をすると「営利用」とされ、高額の地代にしなくてはいけません。地代の値上げ交渉に失敗すれば物納は不可になります。法人貸しは揉め事も少なくいいはずです。しかし、借地人さんが法人ならば要注意です。物納に限っては、法人貸しよりも個人貸しです。

貸宅地1坪あたり月額での 固定資産税・実際地代・物納地代
東京区部の住宅地で相続税路線価が坪150万円の60坪以下の住宅地で、昭和37年以前から借地人さんに貸していた場合の一例。
 貸宅地A貸宅地B貸宅地C
 借地人 個人住宅借地人

法人従業員用社宅
借地人

個人法人店舗・駐車場
固定資産税及び都市計画税200円

(小規模住宅地)
200円

(小規模住宅地)
1000円

(非住宅地)
実際の現行地代600円600円800円
↓ 物納するには・・・・
大蔵省通達で必要な地代 1375円

(住宅・非営利用) 
1875円

(営利用) 
1875円

(営利用) 
実際に物納可能な地代 600円?

常識的な金額 
千数百円?

驚くほど高い
千数百円?

驚くほど高い

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