つくば方式定期借地権マンション




「つくば方式」の定期借地権マンションはすでに3棟目。



バードレポート1997年4月21日 第156号

「つくば方式」とは、つくば市にある建設省建築研究所で考案された方式です。つくば市で2棟が完成、東京の世田谷区で3棟目が着工されます。

つくば方式とは?

マンション購入者全員で地主から50年定期借地権で借地をします。建物はマンション購入者の所有になります。借地後30年で、地主は建物のうち構造躯体(建物を支える柱や梁・屋根・外壁・エレベーター等)をマンション購入者から買取ることができ、その結果、借地契約は終了します。構造躯体の買取価格は修繕の善し悪しを勘案します。このマンションの構造躯体は地主のものになります。継続居住希望の旧マンション購入者に対して地主はその建物躯体を賃貸することになります。

ただし、建物のうち構造躯体以外の内装造作(各部屋の間仕切り・内装・諸設備等)は旧マンション購入者所有のままなので、構造躯体のみに対する家賃です。また構造躯体の売買代金については今後20年分の家賃の前払に充当します。そのため、実際の家賃負担は極めて低額になります。

この場合の建物賃貸借の期限は当初の定期借地契約の残存期間(借地後50年)まで可と法律で定まっていますので、旧マンション購入者は心配なく50年まで住み続けられます。そして、間仕切り内装は自分のものですから自由に間取り変更や改装ができます。

50年経過すると、建物賃貸借も終了し、家賃の前払い分もなくなります。内装造作は地主へ無償譲渡になります。これからは普通の建物賃貸借になりますので、継続居住希望者は通常の家賃相場での通常の建物賃貸借になります。(この段階で建物賃貸借契約満了により当然に退去になるのか、あるいはその契約が当然に継続するのかは、法律上ではっきりしていません。)

マンション入居者の立場では、30年間は持家、30年後は低家賃の借家、50年後は一般の借家となります。なお、30年時点で、地主は建物躯体を買取らなくてもOKです。その場合は通常の一般定期借地となり50年で契約終了になります。建物は所有者から地主へ無償譲渡され所有者は退去になります。

メリットは?

50年一般定期借地権と30年譲渡特約付定期借地権の組み合わせです。更に建物について構造躯体と内装造作に分けたものです。そのためとても複雑になっています。50年一般定期借地権マンションの問題点に、50年後の返還間近のスラム化があります。マンション所有者にとり期限到来で無価値になる建物の修繕に金を使いません。

つくば方式は、構造躯体の価格算定に修繕の善し悪しが勘案され、またその後は地主が自分のものとして管理しますから、スラム化の心配は少なくなります。そして、構造躯体は100年近い耐久性を確保することも可能で、内装造作のみの増改築が可能となり、社会的ストックを確保できます。建物の一部を地主所有にしたり、30年後の構造躯体の買取りにより、それなりの相続税効果もとれるようです。

やっぱり心配

「50年後に借家権付着なしで、本当に戻ってくるの?」というのが地主の大きな心配です。これについては、法律がはっきりしないこともあり、不安が残ります。「つくば方式」は、建設省の後押しです。考えられた方式だと話題になっています。そして、コーポラティブ(持ち家をほしい人が集まって、自ら建築主になる手法)との組み合わせが推進されています。


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