固定資産税節税と分筆




固定資産税の節税は、まず分筆から始まる。



バードレポート1997年6月9日 第163号

 各自治体での固定資産税の路線価は今年が初めての公開でした。それにより、これまで気がつかなかったことが随分と分かってきました。

右図の土地があります。一筆300平方メートルの土地で、交差点にあります。二面が道路に接しており、正面の路線価が50万円/平方メートル、側方の路線価が30万円/平方メートル。図のように50万円の路線価側のA部分100平方メートルは月極駐車場です。

「A部分は確かに50万円の路線価に接しているから50万円/平方メートルで課税されても結構ですが、B部分は30万円の路線価にしか接していません。Aは非住宅用地で、Bは住宅用地と用途も違うのだし、分割して評価してください。」

「一筆単位で評価していますので、できません。商業地等では一筆を分割して評価することもありますが、住宅地についてはやっていません。」

「これが固定資産税でなく、相続税の評価だったなら、たとえ一筆でもふたつに分割して評価しますよ。ふたつの税目で扱いが違うのですか?」

「相続税のことは知りませんが、固定資産税では一筆を単位とします。分割しての評価はできません。」

「それならば、登記上で分筆すればいいのですか?」

「分筆されれば、別利用の別の土地ですから、当然に分割して評価します。」

「分筆すれば評価額を下げるわけですね。実態が変わらないのに、分筆をする・しないだけで課税が変わるのはおかしいじゃないですか。」

「おっしゃることも分かりますが、そうなっていますので・・・」

東京区部の土地についての都税事務所でのやり取りです。

分筆により右(下の計算)のように4000万円も評価額が下がります。

現状の固定資産税評価額

一筆なのでAとBと一体評価

300平方メートル×50万= 1億5000万



AとBとを分筆すれば・・・・

A部分 100平方メートル×50万= 5000万

B部分 200平方メートル×30万= 6000万

AとBとの合計 1億1000万 

現状と分筆後との差額 4000万

(側方加算・奥行等は考慮していない)


「東京都固定資産評価事務取扱要領」では一筆土地を分割評価する場合を列挙しています。

(1)非課税土地(墓地等)

(2)2以上の地目として利用(宅地と農地等。駐車場は雑種地か宅地かが実務上の問題点)

(3)国有農地(使用者単位)

(4)一定の商業地等(表通りと裏とで差が大だからか?)

(5)未分筆の私道

その他は一筆単位課税です。

図の事例では自ら分筆をしない限り評価額を下げる(=適正にする)ことはできません。

固定資産税の節税に分筆は欠かせません。不動産取得税や登録免許税への影響も極めて大きなものになります。土地の地目変更や分筆をすると固定資産税の担当者が必ず現地確認を行い、必要に応じ評価を修正しているようです。

「分筆すればいいのか・・・」と、むやみに分筆しても駄目です。「取扱要領」には「隣接する二筆以上の宅地にまたがり恒久的建物が存在する土地」「隣接の宅地と一体として利用されている狭小又は不整形な土地」は(分筆後も)二筆以上を合わせて評価しろといっています。

自治体により取扱いは相当違うようです。ご注意を。


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