早期是正措置導入で銀行は




「早期是正措置??」導入で、銀行は融資してくれない??



バードレポート1997年8月11日 第171号

貸し渋りが話題になるのは、この年の暮れでした。バードレポートでは早くも8月の段階で、読者にお知らせしていました。

平成10年4月から銀行等金融機関に対する「早期是正措置」が導入されます。

これは、銀行等金融機関の自己資本比率が一定基準以下になると、監督当局が「措置」を行うことです。具体的には「経営改善計画の実施命令」「業務停止命令」などの措置です。

 
自己資本比率= 自己資本/総資産(融資等)

実際にはリスクや含み益を加味したり2種類の基準
 

銀行は企業や個人に融資をします。金融機関からみれば融資は債権であり「資産」です。預金は預金者からみれば資産ですが、金融機関からみればいつかは払戻すことになる「債務」です。銀行が行う融資の軍資金は、この「債務」と資本金や過去の利益からの積立金等の返済の要のない「自己資本」とからなっています。

自己資本がゼロならば、融資先倒産で融資が回収不能になると、計算上では預金者への預金払戻しができなくなります。自己資本が多ければ預金者は守れることになります。マスコミは「危ない保険会社探し」ばかりでなく「早期是正措置基準にひっかかる危ない銀行探し」をも始めています。この「措置」の自己資本比率基準を難なくクリアしている優良銀行も、国内外の激しい競争に生き残るため、比率の更なる引き上げに必死です。

融資減らし


この比率を高める手段が融資減らしです。算式の分母が減るので比率は上昇します。「晴れの時に傘を貸して、雨が降る時に傘を貸さない」のが銀行といわれます。経営順調で借金不用のときに融資して、資金繰難で資金が必要なときには融資してくれないという意味のようです・・。これからの傘は更に借りにくくなります。

少ない融資額で大きな利益を上げるのが銀行の経営目標になります。うまみの少ない取引先への融資を減らすことが目標になっていくでしょう。目標達成には、危ない取引先・うまみのない取引先への融資ストップが必要になります。

新規融資ストップばかりでなくこれまでの融資の回収も始めるでしょうし、回収までいかずとも融資金利の引上げ交渉が始まるでしょう。「早期是正措置」の開始でこの傾向に拍車がかかることは間違いありません。

複数の銀行とのお付き合い


一つの金融機関だけから融資をうけている企業は、複数の金融機関とお付き合いをするように努力しましょう。いざ必要なときに融資打ち切り・手形割引ストップとなれば企業存亡の問題です。別の銀行が傘を貸してくれるうちに、新しい傘を借りてお付き合いを始めましょう。

金融機関間で同一融資先の情報交換をすることは通常ありません。A銀行が融資不適格と判断しても、その判断はB銀行には伝わりません。A銀行は雨と思っても、B銀行は晴れと思うかもしれませんし、金利等の条件についても比較ができます。

バブル借金の整理


バブル時の借金が多額になっている場合は方針を早く決めましょう。完済できるのならいいのですが、問題があるのなら、早めに方針決定して金融機関との交渉です。体力を残したうちが勝負です。ニッチもサッチも行かなくなってからではもう遅い。

「早期是正措置」の前提として、銀行には自己査定(融資先が正常か要注意かの査定)基準の見直しが求められています。取引先を正常先・要注意先・破綻懸念先・実質破綻先・破綻先等と分類し、対応はよりシビアになるでしょう。

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