土地区画整理事業にできる




こんなケースまでも『土地区画整理事業』にできるとは・・・



バードレポート1997年10月20日 第180号

 「土地区画整理事業」というと、何万坪にもなる広大な土地での、大企業・公的団体が主導する事業を考えてしまいます。それがとても甘い制度となり、極めて身近になります。

今年の4月18日に建設省が各自治体に対して、運用を甘くするように指示したからです。名づけて『敷地整序型土地区画整理事業』です。対象は既成市街地で空地・駐車場・虫食い土地の多い土地の有効活用を進めるための小規模事業です。これまでの区画整理事業は、街区単位での大規模なものが対象となっていましたが、少数の敷地を対象にした換地も対象とすることになりました。

「区画整理事業」ならば、規模の大小を問わず、譲渡所得税・登録免許税・不動産取得税が非課税となり、謄本代までもが無料になります。(保留地売却には注意が必要です。)近隣地主間で土地の入れ替え・差し替え・交換分合をすると税負担が生じ、税問題で事業が進まないこともあります。しかしその同じことを「区画整理事業」として行えば税金問題は無条件で解決です。そうは言っても「土地区画整理事業」は「健全な市街地の造成を図り、もって公共の福祉に資することを目的」としています。(土地区画整理法第一条)単に税金のためではマズイようです。

そこで一定の条件のもとに(1)道路の隅切り(自動車等が通行しやすくするために、道路の角を丸める工事)(2)植栽や歩道の打ち替え(3)道路の付け替え等の内のひとつさえ該当すれば、「公共の福祉」に資することなるとしたのです。

建設省は道路幅員や公園緑地についても指示しています。「住宅地の道路幅員は原則の6mでなくとも、4mでかまわない。提供公園は原則は敷地の3%だが、とやかくいうな。近くに公園があるのなら公園は不要だ。」(現実の現場はそんなに甘くはないようですが…)

都心部ならわずか100〜200坪でのたった2〜3人の地権者の土地の組み替えでさえも、区画整理事業としてしまうことも制度上で可能のようです。

この制度はまだ行政の末端まで浸透していません。ある市の担当窓口に尋ねると「そんな制度は知りません。資料があれば分けていただけないでしょうか・・・。」ある県の担当も「まだよくわかりませんので・・・。」建設省は東京区部を対象とする無料相談窓口を7月末に設置しました。そこでも相談の件数は極めてわずかです。しかし、この制度の適用を前提に始動している現場も随分あるようです。

虫食い土地ばかりでなく、税負担の重さで頓挫した案件を揺り動かす効果は大です。本来は単なる土地の差し替え程度の事業であっても、「公共の福祉」に資する条件にあわせるために、隅切り等を行い、手順を踏めば、それで税問題の一部は完全解決できす。

この制度は景気対策としての土地流動化対策の大きな柱です。建設省も大蔵省も力を入れています。また補助金事業でなく公的資金不要ですから、制度として落ち着くのは早いのではないでしょうか。市街地ではこの『敷地整序型区画整理』が、3大都市圏近郊農地では『緑住ミニ区画整理』が、土地有効活用での台風の目になりそうです。

この制度の他にも、様々な制度が走り始めています。斜線制限・前面道路幅員による容積率制限とを適用除外できる『街並み誘導型地区計画』は95年に始まっています。土地の余剰容積率の権利だけを売買するという『容積率(空中権)売買』も近々のスタート見込みです。


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