定期借家権はどうなる




「定期借家権」はどうなる? 定期借家権



バードレポート1997年11月3日 第182号

 「定期借家権」は契約終了時に借家人の正当事由を認めないこととして、契約終了時に必ず貸主に建物を返還するとの条件での、建物の賃貸借です。

右は自民党の「定期借家権等に関する特別調査会」による「借地借家法の基本的枠組み」……いわば「定期借家権」の自民党案です。

自民党は平成10年(来年)3月に法案を国会通過させ、平成11年施行を目指しています。

ビルや店舗等の業務用ばかりでなく、アパートや居宅等の居住用も対象とし、「2年未満はダメ」といった存続期間制限をも全く設けないという、過激なくらいに自由な内容です。

「定期借地権」の際の平成3年の借地借家法改正では、法務省は法案提出まで6年をかけましたが、今回は自民党の議員立法としてわずか半年で仕上げようとしています。

「高齢者の住宅をどうするんだ」といった法曹界等からの反対も強いようです。

しかし、(1)既存契約には適用はしない(2)従来型契約も選択できる(3)弱者保護を図る、として反対意見に配慮しています。また自民党の『緊急経済対策』の中で「定期借家権導入」が経済対策のひとつとして織り込まれましたので、このまま国会で成立する可能性もあります。

転勤で数年後に戻る予定の自宅や、数年後に取壊が決まっているアパートやビルは、これまでは賃貸することに躊躇しましたが、定期借家権なら安心です。一定期間または取壊期日までに限っての賃貸が可能になります。定期借家権導入により、地主さんは、中長期的な土地活用計画を立てやすくなるので、賃貸用建物の供給が増えるでしょう。こうして、定期借家権は家賃水準を引き下げる方向に作用するのに間違いありません。

一方で新たな不動産投資の資金を期待できます。外国の眼で日本の投資不動産をみると、投資利回りが確定できないので買いづらいようです。外国人投資家は、一定期間賃貸しその後に売却し資金回収し、それで投資利回り何%、と考えます。ところが日本では借家人保護規定により、いつ賃借人が退去するか不明なので、投資利回りも確定できず、投資に臆病になってしまうそうです。

この問題は定期借家権で解決できます。一定期間解約不可の契約を定期借家権で締結すれば、不動産は「期間・利回り確定の投資商品」になります。不動産証券化も行いやすくなり、外国資本を日本の不動産マーケットに呼び込み、不動産流動化をうながすことにもなるでしょう。

 


1.定期借家権の内容

(1)定期借家は当事者が合意する限り完全に自由な契約とし、業務用・居住用の区別、広さ、家賃の高低、大都市か否か、最低存続期間等の制約を設けない。

(2)定期借家権は、新規契約に限って導入することとし、既存の契約には適用しない。

(3)新規契約についても、定期借家に加えて正当事由により保護される従来型の契約も可能とする。

2.留意事項

(1)定期借家権導入に伴なう「住宅弱者保護」等の問題については、十分配慮し、今後進めていく各界からのヒアリングを通じて、具体的な方策を成案する。

(2)「住宅弱者保護」等の対策は、借地借家法の改正と同時に、立法並びに行政措置を講ずるものとする。

 


「借地借家法改正の基本的枠組み」(自由民主党政務調査会・定期借家権等に関する特別調査会)より


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