生産緑地と緑住ミニ区画整理




邪魔な生産緑地を移し替える為の「緑住ミニ区画整理」



バードレポート 1997年11月17日 第184号

幹線道路沿いは生産緑地に指定されてしまい開発不可。一方その奥は宅地化農地だけれども、生産緑地が邪魔で宅地化できない。・・・・・・生産緑地指定のマイナス面が目立ちます。それを解消する目的の「緑住ミニ区画整理」がスタートして3年で、事業完了した地区もでてきています。

生産緑地法施行


平成3年4月に生産緑地法が改正されました。そして3大都市圏の市街化区域内農地は、固定資産税・相続税ともに宅地並課税が始まりました。

ただし市街化区域であっても「生産緑地」の指定を受けると、固定資産税は農地としての課税で済み、相続税についても納税猶予を受けることで宅地並課税を回避することが可能となりました。

平成3年から4年にかけて、いわば「バタバタと」生産緑地の指定作業が進みました。

生産緑地の指定を受けてしまうと、税金は安くなるのですが、原則30年間は農地からの宅地転用は許されません。

宅地並課税を受けてでも将来の宅地転用の可能性を残しておくべきだった土地(幹線道路に面した土地など)についても、目先の税負担を考えると「とりあえず生産緑地の指定を受けておくか」と『とりあえず生産緑地』にしてしまった都市農家も多かったようです。それがその後の問題につながりました。

幹線道路沿いの土地ほど、宅地並課税での税負担も大きくなり生産緑地指定が目立ちました。

宅地化が進まない理由


その結果、幹線道路沿いは『とりあえず生産緑地』が並び土地活用が進みません。

その奥の土地は生産緑地未指定の宅地化農地で、宅地化したいのは山々だけれども、幹線道路につなげるためには生産緑地が邪魔で身動きが取れません。


全く接道できない宅地化農地・既存道路側に生産緑地があり開発できない宅地化農地・袋小路化した宅地・単独で開発でない土地・・・・・・等が増えてしまったのです。

そしてこれらの土地所有者に相続が起これば、相続税の納税が極めて困難なことにもなってしまいます。

『とりあえず生産緑地』のマイナス面が表面化しているのです。

「緑住ミニ区画整理」


そこを救うために、平成6年に「緑住区画整理事業」(通称「緑住ミニ区画整理」)が始まりました。

通常の交換分合等の手法では生産緑地指定の農地を動かすことができません。そのため幹線道路沿いは生産緑地のままです。

そこで区画整理の手法を使って、その邪魔な『とりあえず生産緑地』を手ごろな場所に移し、幹線道路沿いに宅地化農地等を移し替え、その活用を図ろうとするものです。

区画整理事業には自治体等による強制的なものもありますが、この「緑住」は3人以上の合意によって始まる自発的な任意の区画整理事業です。

近郊農地の土地活用


この制度によって、生産緑地により動かなくなった近郊農地が動きはじめています。

規模については権利者3人以上で、5000平方メートル以上で適用可能となっており、補助金等が手配されることになります。

補助金の効果により減歩率(区画整理により減じる面積割合)を低く抑えることが可能になります。

平成8年度末で全国で111地区が認可を受けています。1地区平均35000平方メートルで、その内24000平方メートルが宅地化農地・4000平方メートルが生産緑地です。

3大都市圏近郊農地の土地活用に「緑住」ははずせません。


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