定期借地権不要の定期借家権




「定期借地権」はもういらない---「定期借家権」の威力



バードレポート第194号1998年2月2日

 改正借地借家法は議員立法で成立見込となり、定期借家権創設となります。すでに様々な模索がされています。

(1)アパート等では2年間の借家契約を定期借家契約で行うようにする。良質な賃借人は期限到来後に再契約に応じるが、家賃滞納等の不良賃借人は定期借家なら正当事由なしなので期限到来で退去を求める。2年毎の賃借人チェックとなる。

(2)たとえば10年間は賃借人からの解約不可の定期借家契約でビルを貸す。中途解約なしなので10年間の賃料がすべて事前計算でき、10年後の明渡しも確実となる。こうしてそのビルは、利回り確定の投資商品となる。

(3)広すぎる自宅を所有する高齢者が定期借家で自宅を賃貸し、年金の替わりにする。

 貸家契約の期間は現行最長20年であり、それを超す期間を定めても20年に短縮されます。昨年12月の自民党中間報告では、定期借家については20年を超える契約も認めることとなりそうです。

 30年や50年が可能となれば、現在の定期借地権に替わるものともなります。

(1)地主さんは一戸建てを希望する借家人さんから建物建築費相当額を含む保証金・権利金を受け取る。

(2)地主さんはその資金により借家人さんの注文通りの戸建住宅を発注し建築する。

(3)その建物を20年なり50年に渡って賃貸する。その間は土地使用料相当額が「家賃」という名目で、借家人さんから地主さんへと支払われる。

(4)期間満了時には借家人さんが退去し、土地が地主さんに戻り、契約は完了。


 建物を躯体部分と内装部分とに分けるかという構造上の問題、修繕費必要費等負担についての法的問題、建替えや転貸・転売の契約上の問題、融資や担保の問題、等々問題はあります。しかし工夫さえすれば、定期借家の応用範囲は広がり、定期借地は不要ともなります。それどころか、一般定期借地の50年は長すぎると思い、土地を貸すことに躊躇してしまう地主さんには朗報です。心配は一気に解決できます。

 定期借家なら土地を貸しません。期間制約が無しなら定期借地のように50年でなく、20年や30年も可能です。
定期借家なら地主さんが建物を建築することになりますから建物建築による相続税節税効果までもが生じます。

借地人サイドにも税務上のメリットが生じます。法人が定期借地のための権利金を払っても経費化できません。一方で借家のための権利金であれば、税務上では繰延資産として経費化が可能です。

ロードサイド型店舗等では10年から20年までの事業用借地権が増えていますが、これらについても上記同様に定期借家にて定期借地同様の効果を出すことができます。

 定期借地制度では、住宅用は短期のものは認めないなど、制度上の多くの制約があります。定期借家制度はまったく自由な制度になりそうです。

これまで定期借地でできなかったことも定期借家を使えば可能となりそうです。

 定期借地の戸建住宅は現在では当たり前の制度です。しかし、定期借地権法制化の段階では木造戸建住宅に一般定期借地権を使うなどとは想像すらできませんでした。想定したのはビルやマンションです。ところが現実の定期借地で一番多いのは戸建住宅です。それは戸建住宅ならば、定期借地で商売になったからです。定期借家も商売での応用次第で予想外の展開となる可能性が大いにあります。


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