ロスの定期借家・賃貸事情




ロスアンゼルスの定期借家・賃貸事情---日本の明日はどうなるか



バードレポート第200号1998年3月16日

 定期借家制度がいよいよ始まりそうです。ロスアンゼルスの賃貸事情を見ると日本の明日が見えてきます。そのまま応用できるものもあります。

賃貸マンション(アパート)


 月極め契約が基本です。

 契約満了の日は毎月やってきます。そして契約終了するには、カルフォルニア州では30日前の予告通知が必要です。


大家さんにとっては、家賃滞納が生じれば、30日前予告で解約し、滞納分は敷金で清算できます(敷金は通常1ケ月から2ケ月分)。そのために長期の家賃滞納の心配は不要です。

 日本のウイークリーやマンスリーマンションの感覚でしよう。ただし家具付賃貸は少数派です。プール付やスポーツジム付の賃貸マンションも珍しくありません。

 入居者は当たり前のごとく引越を繰返し、その入れ替わりは激しいものです。学生街では、新学期の9月に入居しても、夏休み前の6月には退去し実家に帰ってしまう学生が多いといいます。そのため夏休みは空室だらけ。夏休み期間家賃特別割引制度なんていうものまであるそうな・・。

戸建住宅賃貸


 ロスアンゼルスでは地区ごとに居住者の階層が明確に違います。その人の住所でその人の年収や生活までも分かると言われます。日本のように、「この地で先祖代々」という人がいないからでしょうか。

以前暴動が起きたサウスセントラル地区にホワイトカラーは少ないですし、ビバリーヒルズに住んでいれば、もちろんそれなりの階層の人です。

 社会での地位・収入が上がる毎に、住み替えを繰返します。ひとつの住宅には平均で6〜7年しか住まないようです。

その多くは住宅ローンによる持ち家です。戸建賃貸の場合には月極契約ではなく1年契約が主流のようです。

商業・事務所ビル


 5年から20年程度の長期契約が主流で、契約満了時に退去するのが大原則です。

しかし、契約満了時での期間延長選択権を賃借人に与える契約も多いようです。
もちろんこの選択権は賃借人だけで、大家さんにはありません。

 ロスの商業ビルは空室率が高く借手市場です。ある日本企業のロス支店は契約期間18年でビルを借り、そのうち何と2年半もがフリーレント(家賃無料期間)で、入居時の豪華内装工事費までも大家さんが負担しました。

その代わり、残期間の解約はできません。たとえロス支店が閉鎖となっても、交渉余地がなくはないものの、最後まで家賃を払い続けることになります。

不法残留での立ち退き


 契約満了後に賃借人が退去しないとどうなるでしょうか。

 カルフォルニア州では賃貸借契約満了後には自動的に「月極め契約」に移行します。そのために常に30日前予告での解除・立ち退きができ、「正当事由」の検討などは不要です。

 実際の立ち退きも簡単です。「10日間で退去せよ」と書いた紙に公証人の認証を得てドアに貼ります。10日後に執行官に来てもらって残置物をゴミとして捨てます。(日本の大家さんが同じことをやると住居侵入・窃盗として刑事告訴されてしまいますが・・・・・)

土地有効活用


 ロスアンゼルスでは「土地有効活用」という概念が一般には存在しません。土地だけには価値はありません。建物によってのみ価値が生じます。

 「土地が余っているからその有効活用する」こともなく、「相続税対策の土地活用」などあるはずもなく、「土地は必要とする人が購入し活用する」という、考えてみれば極めて自然で分かりやすいロスアンゼルスでの不動産・賃貸事情です。


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