新事業用資産の買換特例




新しい「事業用資産の買換特例」を使いこなすために



バードレポート第203号1998年4月13日

 税制改正の目玉は事業用資産の買換特例。大改正です。

事業用資産の買換特例


 「事業用の土地を1億円で売却した。買換制度がなければ、その1億円に対して譲渡税が課される。しかし買換資産として1億円の土地建物を買えば、本来の課税対象1億円の2割相当の2000万円に対する譲渡税だけで済む。」…という制度です。

今回の制度のいいところ


 それは、国内であれば地域の制約が全くないことです。どこで売却して、どこで買っても全く自由です。また、土地だけでも、建物だけであっても、事業用であるなら自由です。 これまでの制度は制約ばかりでしたから。

 これから目立つのは、貸宅地古アパート又は郊外や地方の農地を売却し、都市部の高利回り収益物件を購入するという動きになるでしょう。

制約はいろいろあり


譲渡資産の制約…譲渡年の1月1日で10年超所有の国内にある事業用の土地・借地権・建物・構築物であること。

買換資産の制約…国内にある事業用の土地・借地権・建物・構築物・機械・装置であり、平成10年以降の取得であること。

買換期間の制約…譲渡と買換資産取得とが、同年中又は翌年中・前年中に行われること

課税対象はどうなるか


 譲渡金額から、買換金額の8割を控除した金額が、譲渡税の課税対象金額となります。

 1億円を譲渡して、7000万円を買換えた場合は、1億円−7000万円×8割=4400万円。買換制度がなければ1億円が課税対象になりますが、4400万円だけを譲渡したものとして税金を計算します。ただし1億円(譲渡金額)以上の買換えをしても、1億円−1億円×8割=2000万円です。

「事業用」とは


 ややこしいのは、譲渡資産が「事業用」なのかどうかです。まず法人が所有している固定資産ならば、遊休地であろうが何であろうがすべてOKです。

 個人の場合は複雑です。まず店舗・工場など直接に商売に使っていた資産はOK。農家として耕作している農地は赤字申告であってもOK(単なる空き地や家庭菜園はダメ)。貸宅地・アパート・ビル等の賃貸用不動産もOK(ずっと空家だったものは問題あり)。微妙なのは青空駐車場。相応の利益が生じるように相応の対価を得て継続的に行っていればOKのようですが、個別要注意。たまたま利用していた・一時的に貸していた・特例を受けるために一時的に事業用にした、というのは残念ながらダメ。

偶然に売った人・買った人へ


 事業用の土地を今年売却した人に対しては、「来年までに賃貸用マンション等の事業用資産を買えば、その分の課税は本来の2割で済みますよ。」偶然にもアパートを建築した人やちょうど投資用不動産を買った人に対しては、「来年までなら事業用の土地を売却しても税金は本来の2割で済みますよ。建築したアパート建物や買った投資用マンションが買換資産になりますから。」

買換制度を前提とした提案


 貸宅地や宅地並課税農地は相続評価が高く、それに比べて収入も少なく悩める財産です。これらの財産を売却し、買換をしましょう。買換資産として遊休土地上に賃貸建物を建築しましょう。都心や駅前の収益物件の購入もいいでしょう。家賃収入は格段に増えるはずです。貸宅地整理ならば買い取った借地権も買換資産にできます。

 工場経営者の方は製造設備等の機械装置を買換資産にしてしまうことすらも可能ですし、買換制度を使っての法人の本店移転や工場移転もできます。

 事業用買換活用でかつて頓挫した再開発も動き始めています。

 なお建物等の買換資産では減価償却費がわずかな金額になってしまうので注意が必要です。

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