相続税がかかるのか




どのくらいの財産があると相続税がかかるのか



バードレポート第206号1998年5月4日

 果たしてどの程度の財産があると相続税がかかるでしようか。

60坪自宅だけなら心配不要


 Aさんには配偶者と子2人がいます。その自宅は高級住宅地に60坪、路線価は坪300万円ですので評価額1億8000万円です。土地以外の財産は預貯金その他建物まで含め4000万円、合計で2億2000万円の評価です。

 さて、Aさんが亡くなると相続税はかかるでしょうか。

 Aさんの相続税の基礎控除額は8000万円です。これは[5000万円+法定相続人数×1000万円]と決まっています。Aさんの場合は妻と子2人ですから8000万円になります。財産が2億2000万円なら、基礎控除の8000万円を超えますから、相続税が心配です。しかし相続税はかかりません。

 理由は「小規模宅地の評価減」という軽減制度があるからです。配偶者又は被相続人と同居の子等親族が相続した自宅敷地について特別に軽減をすることを、この制度は定めています。

 自宅敷地についての200平方メートル(ほぼ60坪)までについては、本来の評価額の2割だけが課税対象になります
。Aさんの場合は自宅敷地の評価額が1億8000万円だとしても、その2割の3600万円に対する課税で済むことになります。土地以外の財産4000万円を加えても7600万円です。基礎控除の8000万円に届きませんから、相続税はかかりません。

 『相続財産が60坪までの自宅と多少の預貯金だけなら、相続税はかからない』というのが今の相続税の原則です。ただし2割課税で済むのは自宅敷地は60坪までです。60坪を超えたり、60坪の自宅の他にアパートがあったりすると、急に相続税は重くなっていきます。

 『60坪の自宅と多少の預貯金のほかに、アパート等の土地があると相続税が心配になってくる』というのも目安になります。

 遺産分割協議がうまくいかなかったり、非同居の親族が自宅を相続したり、事業用の土地等の場合では、扱いが変わりますので要注意です。

配偶者が全部相続なら


 配偶者が財産を相続すると「配偶者控除」があります。配偶者は、最低でも1億6000万円(法定相続分がこれを超えればその金額)まで相続しても相続税がかからないことになっています。この控除枠まで考えるとかなりの金額でも相続税はかかりません。(この控除は子供が相続した財産にはつかえません。)

 法定相続人3人の場合だと、財産すべてを配偶者が相続すると、8000万円(基礎控除)ではなく1億6000万(配偶者控除)が課税最低限となります。

 自宅敷地坪300万円60坪(1億8000万円)とその他財産1.2億円、合計で3億円でも、相続税上では前述の[[小規模宅地の評価減]]で1億8000万円×0.2+1.2億円=1億5600万円となり、課税最低限以下。つまり評価合計3億円でもかからないのです。

 『配偶者が全部相続すればかなりの財産でも相続税はかからない』も今の相続税の原則です。

意外にもサラリーマン


 意外にも相続税が心配なのはたとえ不動産がなくとも大企業のサラリーマンです。生命保険金と死亡退職金で膨らみます。働き盛りなら合計で1億円超も珍しくありません。

 保険金や退職金も税制上の優遇がありますが、「小規模宅地」ほどは優遇されていませんから。

土地が自宅敷地60坪までだけで、相続人が配偶者と子の場合での目安

相続財産の課税額 =自宅敷地評価額×0.2+その他財産の評価額………A

基礎控除額   =5000万+法定相続人(配偶者と子)数×1000万円…B

配偶者控除額  =1億6000万円(最低保証額)………………………C A≦B なら相続税はまったくかからない。

 A≦C なら配偶者がすべてを相続すれば相続税はかからない。相続税には様々な規定や特例がありますので、簡単な目安とお考え下さい。

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