マンション投資の節税…付属設備




マンション投資の節税が難しくなる…付属設備がポイント



バードレポート第220号1998年8月17日

  サラリーマンのワンルームマンション投資による節税が難しくなっています。理由は二つ。

 (1)まず、マンション値下りで利回り(家賃収入÷価格)が良くなったことです。バブル時はせいぜい2%だったものが、今では6%や7%も珍しくありません。収益が良くなったのだから所得税が増えることは、まあ仕方ないことでもあります。

 (2)そして、税制改正で新規取得建物の償却方法としては、定率法が禁じられて定額法に限定されました。これまでは定率法での減価償却で必要経費をたくさん計上しましたが、それが封じられたのです。

ワンルームマンション投資


 あるサラリーマン氏が1000万円(内700万円が建物価格)のワンルームマンション投資を行いました。管理費・固定資産税等を支払後の家賃収入は年間40万円で、銀行借入金は700万円で年返済額35万円です。税制改正前では税金の状況はどうだったでしょうか。償却は定率法にします。 家賃収入   40万円

支払金利  ▲21万円

建物定率法償却費▲27万円
差引所得   ▲8万円  不動産所得は赤字8万円で、確定申告で税金が戻ってきます。

(マンション価格1000万円の内訳は建物700万円と土地300万円。借入金は期間30年金利3%の元利均等返済。返済額は年間35万円で、当初は金利21万円で元金が14万円です。不動産取得税等の初年度経費はここでは考えません。)

定率法から定額法へ


 税制改正後でどう変わったでしょうか。(1)耐用年数を短縮する(住宅用鉄筋コンクリートマンションは60年から47年へ)が、(2)新規取得建物は定率法を禁じ定額法による、という改正です。建物の償却費はこの改正により、14万円に激減します。 家賃収入   40万円

支払金利  ▲21万円

建物定額法償却費▲14万円
差引所得   5万円  不動産所得は黒字になってしまいます。以前のように税金の還付を得ることはできません。なお、黒字になっても、普通のサラリーマンなら所得20万円までは申告不要です。

付属設備を分離する


 今後のマンション投資の節税ポイントは、建物について建物本体部分と付属設備部分とにいかに分けるかです。「建物」の減価償却は「定額法」です。給排水・電気・冷暖房・エレベーター等の「建物付属設備」は「建物」ではありませんから、建物に比べ、15年等の短い耐用年数での定率法での減価償却が可能です。

 建物価格について、単純に全額を「建物」とせずに、建物価格を「建物」と「付属設備」に分けることがミソなのです。

 このケースで建物700万円のうち約3割の200万円を建物付属設備とし15年の定率法償却とすると次のようになります。

家賃収入   40万円

支払金利  ▲21万円

建物定額法償却費▲10万円

設備定率法償却費▲28万円
差引所得  ▲19万円

 現実の収支状況は変わらないのに、計算上の不動産所得は赤字となります。サラリーマン氏は確定申告で税金が戻ります。定率法を使うには税務署へ届出が必要です。



具体的な分け方


 さて、建物価格をどのように「建物」と「付属設備」とに振り分けるのでしょうか。明細書があればそれに従うのですが、明細書がないことも多いでしょう。そのときは概算あるいは常識でやるしかありません。「根拠はないのだけれども、3割ぐらいを付属設備にしようか。」ということになります。付属設備部分が多ければ、減価償却費は多くなり、所得金額は少なくなります。きっちりとその理由が説明できさえすれば付属設備部分が多くてもかまいません。


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