賃貸中でも居住用




3年前まで住んでいれば、今は賃貸中でも「居住用財産」



バードレポート第226号1998年10月5日

 マイホームについては「居住用財産」として税制上の様々な優遇制度があります。特に売却時には3000万円の特別控除制度があり、売却益3000万円までについては譲渡税がかかりません。特別控除以外にも10年超所有であれば、特別に低い税率が適用になったり、また買換制度が使えたりもします。

住んだことにする


 有利な税制であるために「居住用」とは何かがよく問題になります。

 よくあるのは「居住したことにする」です。言うまでもありませんが「居住していた」と「居住したことにした」とは大きな差があります。特例適用を受けるのみの目的で入居した場合には、それは「居住用」ではありません。日常生活や入居目的、家屋状況等から、それが生活の拠点であるとされるかで「居住用」の判断がされます。

 売却前の数ケ月間について住民票だけは確かに移されていても、お子さんが転校していなければ税務署では「おかしいぞ」と思います。調べたら、電気もガスもほとんど使っていないし、ご近所でも引っ越してきたことを知らないとなれば、「これは居住用ではない」と確信するはずです。そうして「本来の税金」ばかりか「重加算税」と「延滞税」を余分に払うことにもなります税務署はプロです。無理はしない方がいいでしょう。

 なお居住期間が短期間だからダメということもありません。居住期間が結果的に短期間であっても、最初はずっと居住するつもりだったのに、その後に生じた転勤や事故等によりやむを得ず転居することになり、その不動産を売却することになった場合は「居住用財産」の売却として特例を使うことができます。

住まなくなっても居住用


 居住用財産の売却というと、転居と同時に売却することをイメージします。

 ところが税務上では期間的な余裕があります。居住用財産の売却として特例が使えるのは、「居住の用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡されるもの」と定められています。

 分かり易くいえば、住まなくなって3年目の年末までに売却すればいいのです。その間は空家のままでもいいし、人に貸していてもかまいません。

 <3年前に会社から転勤の辞令が出ました。以前から居住していた土地建物ですが、仕方がないのでは他人に賃貸しています。>この賃貸中の土地建物を所有者の「居住用」と思う人は少ないはずです。しかし、3年目の年末までは税務では「居住用」として特例が使えるのです。しかしその翌年1月になると「居住用」ではなくなります。

 年内に賃借人が退去し空家になったなら、税務上の特例を使って売却するチャンスです。もちろん帰るつもりの家ならば売ることはないでしょうが。なお賃借人が入居中のままで売却しても居住用財産の特例を使うことができます。3年前まで居住していた所有者にお知らせすると喜ばれるかもしれません。なお、住まなくなって、すぐに建物を取壊し、更地にしてしまったものはダメです。

建物がなくてはいけない


 税務上の居住用財産とはまず建物のことをいいます。そして建物と一緒に敷地を売却した場合に限って、敷地も居住用財産としての特例が使えるのです。だから土地だけの売却は居住用の売却にはあたりません。もっとも、売却しやすくするために建物を取壊すこともありますから、売買契約の前1年以内に更地にして、その後貸付等していない場合には例外として「居住用」と認められます。また災害により建物が滅失した場合にも例外が定められています。

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