定期借家制度創設法案




定期借家制度創設のための法案がやっと国会審議へ



バードレポート第267号1999年8月9日
>法務委員会から建設委員会

「借地借家法」改正案は衆議院法務委員会で審議予定でしたが取下げとなりました。

そして「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」という法案の中で「借地借家法を改正する」という条項を設け国会提出され建設委員会で審議される見込みとなりました。

賃貸住宅の法的権利関係の根本を定める法律が法務委員会でなく建設委員会で審議されます。その方が早く法案成立できるのでしょう。まあ、日本の住宅政策とは国民のためでなく、景気対策のため・建設業界のためのものなのですから、これが当然なのかもしれませんがね…

定期借家権とは

現行法では、建物賃貸借の契約期間が満了しても借主が継続を希望すれば貸主に正当事由がない限り契約が更新されます。そのために「立退料」というよく考えると不思議な習慣さえできています。

地主さんは「借家人に長期間居座られる」ことを恐れ「居座られる」可能性の高いファミリー向けの良質賃貸住宅の供給が進みません。

また、商業用物件についても、将来の退去等が不明確で、投資利回りを確定できず、証券化にあたっての弊害となっています。

そこで、契約期間が満了すると、更新がなく、確実に賃貸借契約が終了するという、「定期借家権制度」を創設しようとしているのです。

内容は当初の基本的枠組みの通りです。すなわち、

(1)定期借家は当事者が合意する限り完全に自由な契約とし、業務用・居住用の区別、広さ、家賃の高低、大都市か否か、最低存続期間等の制約を設けない。 

(2)定期借家権は、新規契約に限って導入することとし、既存の契約には適用しない。

(3)新規契約についても定期借家に加えて正当事由により保護される従来型の契約も可能とする。

…となっています。

注意すべき内容

上記(1)の適用対象についての例外としては、200平方メートル未満の居住用建物については、中途解約の特例が定められます。

例えば10年間解約不可の定期借家契約をすると貸主借主いずれも中途解約ができません。しかし、200平方メートル未満の居住用建物に限っては、転勤・療養・親族の介護その他ではたとえ中途解約不可の賃貸借契約にしたとしても、借主からの中途解約が認められます。

上記(2)に関連して、既契約についての扱いが定められました。

既契約の更新は旧法律適用となり、定期借家にはなりません。また既存の賃貸借契約を合意により終了させて、定期借家契約にすることは、当面の間は禁止です。

つまり既契約については、貸主がたとえ解決金を渡しても、家賃を下げても定期借家契約に移行することはできません。

この法律は施行後4年で見なおすことになりますので、それが「当面の間」の意味でしょう。

改正後の不動産は

この法律が成立すれば、商業ビルについては、長期間(例えば20年間)・賃料確定・中途解約不可といった契約が可能となります。それは不動産が確定利回り投資商品になることを意味します。証券化が容易になります。

賃貸住宅については、200平方メートル未満なら借家人からの中途解約は可能なものの、期間満了時には必ず契約終了することになり、貸主として安心安全な賃貸住宅経営が可能になります。


住宅困窮者の為には各自治体は公共賃貸事住宅の整備等を努めるように定められます。また、各自治体は賃貸住宅に関する情報提供・相談その他の援助を行うために必要な体制の整備に努めるものとする、ともされます。国営アパマンセンターでもつくると言うのでしょうか。

法案成立は

この法律案は7月30日に国会提出されましたが、今国会で成立するかは未定です。定期借家について成立(公布)後1年内の施行とされています。


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