値下り不動産の税メリット




バブル不動産「値下り損」の税メリットだけを実現する方法



バードレポート第277号1999年10月25日

値下りバブル不動産。売却すれば税メリットが生じます。

売却損の税務


原価(帳簿価格)1億円の値下り不動産を4000万円で売却すると売却損で赤字6000万円が生じます。そして、この売却損は、売却年(年度)の他の所得と相殺(損益通算)することになります。

売却年の所得が黒字1000万円ならば、黒字1000万円+売却損赤字6000万円=マイナス5000万円です。所得がマイナスなので所得税も法人税もかかりません。

では残ったマイナス5000万円はどうなるでしょうか。青色申告であれば、法人なら向う5年間、個人は向う3年間への繰越が認められ、その間の黒字と相殺することができます。つまり翌年以降の所得5000万円分までは税金を払わないで済むのです。

バブル不動産を抱える収益力ある法人や個人は、この税メリットを使って、思いきって売却することも多いようです。

税率50%なら、6000万円の売却損のうちの50%つまり3000万円は「税金が少なくなる」ということで実質回収できるのです。


なお翌年以降への繰越は青色申告が条件です。青色でない場合には、青色申告に変更してからの売却も考えましょう。

手放したくない場合には


「どうしても手放したくない」という場合には身内や同族会社に売却しましょう。

たとえ売却相手が身内であっても、適正な価格での適正な売買がなされていれば、税務署もトヤカクいえません。

会社役員が所有する不動産をその会社に売却してもいいですし、その逆でも結構です。親子間での売買でも問題ありません。

価格の算定


これら身内間売買では価格の算定に注意しましょう。

第三者への売却ならそれがまさに時価であり市場相場ですので問題は生じません。しかし身内間売買だと税務署は疑いの目を向けます。

不動産鑑定士さんへの依頼が安心ですが、不動産業者さんに近隣相場を聞いて売買実例資料を集めるという手もあります。

なお相続税路線価は公示価格の8割水準、固定資産税評価額は7割水準とされています。そのため単純にこの金額で売買すると、時価の指標とされる公示価格より低いとされ、その差額が贈与だと指摘されかねません。

時価を検討した結果として、時価が路線価や固定資産税評価額と同じだったのならばよいのですが、単純に路線価での売買というのは禁物です。

契約書・代金授受・登記


売買契約書は必ず作成しましょう。無いからといってそれだけでダメとは言われませんが、無用な摩擦は避け、印紙を貼った契約書を作りましょう。

身内だからこそ代金決済を実際にしましょう。しかし資金調達が困難なこともあります。その場合は微妙ですが、分割払いや未払金での処理もあり得ます。

登記は絶対要件でありません。登録免許税の負担が大きいので未登記のままということもあるでしょう。その場合は契約書や代金授受や引渡をきっちりとする等の工夫が必要です。

極めて微妙なところです。必ず税理士さんとのご相談を。

裏ワザ … 現物出資・交換


代金の授受ができないときの裏ワザに「現物出資」と「交換」があります。

現金出資に換えて、所有不動産を他社に現物で出資することは、税務上では譲渡とされます。出資先から受ける株式を対価として土地を売却したと扱います。

相手が所有する土地との交換も税務上では譲渡です。等価ならお金は動きません。相手の土地の時価を対価とした土地売却と考えます。

いずれもお金の授受なしで売却損を実現する方法です。

マイホームと別荘


個人の場合、マイホーム・別荘・株式の売却損については、単純には損益通算や繰越控除ができなかったり、扱いが違ったりしますので、注意下さい。



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