新「証券投資法人」




新「証券投資法人」による不動産投資ファンドのスタート



バードレポート第280号1999年11月15日

アメリカの証券市場にREIT(RealEstateInvestmentTust「リート」・不動産投資信託)という仕組みがあります。証券会社窓口で十数万円から買える不動産投資ファンドで、上場株式同様に日々刻々と価格が変わります。多くの小口投資家の資金を不動産へ投資する仕組みです。



大蔵省と建設省の競い合い


日本でもこの仕組みをめざして大蔵省のSPC法と証券投資信託法、建設省の不動産特定共同事業法とが主導権を握るべく競い合っています。そのためにそれぞれがどんどん使いやすい仕組みに変わってきています。

しかしSPC法はもともと不動産担保付き債権を流動化する仕組みからスタートしていますので、不動産の差し替えはやりづらい仕組みです。一方で不動産特定共同事業法は匿名組合等を使いますが証券市場を転々流通させるには難があります。

証券投資法人によるREIT


投資ファンドとして多くの人が知っているものは、株式投資信託でしょう。小口になったもの証券会社銀行等の窓口で購入することができます。

不動産ファンドの主役はこの投資信託となりそうです。

98年12月には証券投資信託法改正がなされました。それまでの投資信託は「契約型」と呼ばれ、投資委託会社が信託銀行に資産を信託し運用方針を指図します。そしてその信託受益権を小口に分割し一般投資家に販売します。

98年12月から「契約型」の他に「会社型」が認められるようになりました。これは主として有価証券に対する投資を目的として設立される会社です。その会社が投資資産を所有します。この会社自体の株式価値はまさにこの投資資産の価値になります。そしてこの会社の株式そのものが投資商品として販売されることになります。これが「会社型」であり、「証券投資法人」と呼ばれるものです。

この証券投資法人を使い投資対象を不動産とし、証券市場に上場させれば、所有不動産の差し替えが自由となりアメリカ版REITに近いものになります。


しかしそれには投資対象として「主として有価証券」という制約が邪魔でした。主でない部分は不動産でいいとしても、主の部分をは有価証券でなくてはいけません。SPC法を使って個別不動産を有価証券である出資証券に変換することも可能ですが、大変不便です。

日経新聞99.11.7によると、この「主として有価証券」と規定されている運用対象に不動産を加えることとし、年明けの通常国会で法改正をするといいます。

これで「証券投資法人」による不動産投資ファンド、日本版REITができあがります。

取引所も東京証券取引所とナスダックとの競争中です。先を争って上場を認めるでしょう。

日本版REITはどうなる


アメリカのREITは、既に投資不動産を所有する会社が資金調達のためにREITとして上場してきた歴史です。そのために「まず不動産あり」でした。

日本では「まず投資資金あり」から始まりそうです。そのため日米REITは多少違うものとなりそうですが、動き始めれば大きな市場に成長するでしょう。

確定拠出型年金(日本版401K)が検討されており、制度ができれば否応なく一般の投資熱は高まり投資対象も広がります。

一方で国際会計基準として不動産時価主義が定着する見込みです。そうすると投資にふさわしい良質の投資不動産が大企業から市場に大量放出されます。

まさに絶好のタイミングで新「証券投資法人」・日本版REITはスタートします。

不動産管理業への影響


REITの公開が続けば、REIT間の競争になり、そこでは不動産管理業の競争を呼びます。管理が悪く管理費が高ければ、REITの収益悪化となりその市場価値が下がるからです。

不動産の目利きができる人と不動産管理にたけた人にはビッグチャンス到来のようです。

ご参考…アメリカの不動産進化論…それは「貸し渋り」から始まった

第222号1998年9月7日




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