固定資産税の改正




固定資産税の2000年度改正…いまだに続く「つぎはぎ」税制



バードレポート第285号1999年12月27日

1990年に大蔵省が考えたこと

「土地税制には国税としての土地保有課税が必要だ。地価税を創設しよう。」

自治省が考えたこと

「大変だ。大蔵省が地価税を考えている。これまで土地保有課税は固定資産税として地方税の縄張りだったのに。地価税に反対して、地方税の縄張りを守ろう。地価税反対の対案として固定資産税評価増を出そう。」

<自治省としては、地価税創設には反対! 地価税創設の代わりに、固定資産税評価額を公示価格の7割に引上げる!!>

大蔵省の考えたこと

「自治省がなんと言おうと、地価税をつくる。」

自治省の考えたこと

「悔しいが地価税ができてしまった。固定資産税評価額の引上げは、地価税の対案だったのだから、地価税成立で不要になるはずだが…。まあいいや、このままやってしまえ。「地価一元化」というお題目もあるし。」

<94年固定資産税評価額を公示価格の7割へ引上げる!!!>

それから年月が流れ…


地価下落により固定資産税は「つぎはぎ」だらけの見るも無残な税制になってしまいました。

改正時すでに地価下落が始まっていましたが、自治省は土地神話の信奉者だったのでしょう。地価下落を考慮すればこんな税制にするはずありません。

かつての評価額は時価比でとても低かったので問題もなく納税者の関心もありませんでした。

しかし評価水準の引上げの94年はバブル崩壊の真最中。時価と評価との逆転続出です。税負担水準の議論をせずに評価額だけを引上げたので、そのまま増税となり社会問題となりました。

相続税や地価税の路線価は毎年改定され納税者は路線価に従わない自主申告が認められます。

ところが固定資産税評価の評価替えは3年に1度だけだし、全国隅々一筆づつを役所が土地評価し、役所からの納税通知書で課税します。納税者の自主申告などはありません。最初から無理無謀な税制だったのです。

そして今や毎年毎年の特例措置により「つぎはぎ」税制です。

これまでの商業地等への課税


毎年の税引上げで、固資税評価額に対し実際に課税される水準は土地ごとの差が生じています。99年までの税制は次です。

商業地等は固資税評価額の80%に税率を乗じた額が上限の税額です。固資税評価額は公示価格の7割ですから、その80%、すなわち公示価格の56%(=7割×80%)に税率1.4%を乗じた0.78%が公示価格に対する上限となる税額の水準です。

本来の規定による引上げによりこの上限税額以上の課税になるはずのものはこの上限で課税です。そして過去の引上げにより課税水準が固資税評価額の60%以上に達しているものは、税額据え置きとなり、60%未満の場合は徐々に引上げでした。

2000年の新しい「つぎはぎ」


商業地等では2000年改正で上限が80%から75%に引下げです。更に2002年には70%に下げます。

公示価格100に対しては、100×7割×75%×1.4%=0.735が上限の税額水準となります。

また2000年固資税評価額が97年比で12%以上下落の商業地等で、課税水準が評価額の45%以上に達してれば税額据置きです。


なおここでの「商業地等」とは住宅用地(住宅の敷地)以外の宅地等のことです。都市計画上の商業地域でも住宅用地なら該当しませんし、住居地域でも住宅用地でなければ該当します。

住宅用地は上限の下げなし


住宅用地の上限は今回改正なしです。小規模住宅用地は固資税評価額÷6の80%が上限になっており、100×7割÷6×80%×1.4%=0.13が上限です。

なお固資税評価額が97年比12%以上下落の住宅用地で課税水準が50%又は55%以上になっていれば税額据置との改正です。

2000年は評価替えの年です。


評価額が下がり、上限税額は下がるでしょう。一方で制度上では税増大のケースもあります。


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