メルマガ20060630




株主総会の決闘 ファンド資本主義 VS カネボウ一般株主/メルマガ



カネボウ劇場/予告編/第1話/第2話/第3話/第4話・場外乱闘編/
第5話/第6話/スティール&村上編/第7話/第8話/カネボウ再生に学ぶ
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株主総会の決闘 ファンド資本主義 VS カネボウ一般株主
  資本主義とファンド資本主義とカネボウ
  カネボウとファンドについての国会質問
  カネボウ定時株主総会での株主質問
  カネボウとファンド間の営業譲渡の錬金術
  怒号飛び交う株主総会での決議風景
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●株主総会の決闘 ファンド資本主義 VS カネボウ一般株主
                    (カネボウ劇場第5話)

…これまでのあらすじは、次を参照ください。
○カネボウの営業譲渡禁止仮処分。裁判官と弁護士は。
                    (カネボウ劇場第4話)
 弁護士の始める提案型訴訟ビジネス (カネボウ劇場 場外乱闘編)
  http://www.bird-net.co.jp/rp/MM060516.html
○映画「ウォール街」とカネボウ「解体と営業譲渡」
                    (カネボウ劇場第3話)
  http://www.bird-net.co.jp/rp/MM060420.html
○国産ハゲタカファンド VS カネボウの一般個人株主
                    (カネボウ劇場第2話)
  http://www.bird-net.co.jp/rp/MM060412.html
○「三洋電機とカネボウの正々堂々の脅迫状」
                    (カネボウ劇場第1話)
  http://www.bird-net.co.jp/rp/MM060316.html
○カネボウ旧経営陣による粉飾決算2000億円
                    (カネボウ劇場予告編)
  http://www.bird-net.co.jp/rp/MM050420.html


●資本主義とファンド資本主義とカネボウ

 資本主義陣営が東側陣営との戦いに生き残れたのは、資本主義自
らに潜む「儲けがすべて」というどう猛な欲望と対峙し、自らがそ
の欲望を飼いならし続けてきたからではないでしょうか。

 資本主義は心の奥底にどう猛な欲望を宿しています。ほっておけ
ば、地震災害戦乱にあっても「千載一遇のチャンス」とばかり儲け
を最大にしようとします。社会のために、人類のためになどとは思
いません。

 そんな自らに潜むどう猛な欲望と対峙し続け、飼いならすように
することで、社会との絆を意識し資本主義の持つその潜在能力を引
き出したのではないでしょうか。そしてそれができたから東側との
戦いに勝利できたのではないでしょうか。

 カネボウの中嶋章義会長も株主総会で株主の質問に答えて言って
いました。

 「会社は誰のためにあるのか。株主ばかりでなく、顧客・取引先
・従業員・地域社会その他多くの利害関係者、様々なステークホル
ダー(利害関係者)のためにあるのです。」

 「様々なステークホルダーのため」…これを意識することで私た
ちは資本主義の奥に潜む欲望を飼いならしてきたはずです。しかし
東側陣営が自壊しライバルがいなくなったためなのか、どう猛な欲
望と対峙することを忘れ始めたようです

 株式会社において株主は最劣後のステークホルダーです。事が起
これば株券はカミクズと化します。それゆえに株主は長期の安定的
な成長を望みますし、それゆえに会社と社会との絆を意識するガバ
ナンスとなりえます。また資本と経営とを分離させ相互監視させる
ことで、時折噴出するどう猛な欲望を押さえ込みます。

 そんな経済システムの間隙を突き、株式会社システムとは異質の
「ファンド」と称する「儲けがすべて」集団がはびこり始めました。


 中嶋章義会長は、カネボウの現取締役の中でただ一人のプロパー、
つまりステークホルダーを意識するカネボウ育ちです。しかし他の
取締役は「儲けがすべて」のファンド出向者です。最も忸怩たる思
いをしているのは中嶋章義会長だったのかもしれません。そして、
その中嶋章義会長に対しての議長解任動議までも提出されざるをえ
なかった株主総会はつらいものでした。


●カネボウとファンドについての国会質問

 カネボウについて参議院では櫻井充議員より次のような質問まで
されています。

 --------------------------------------------------
 村上ファンドの事件でも明らかなように、投資ファンドとは、時
に不法な手段を用いても自らの利益の最大化を図るものである。

 カネボウ問題について言えば、例えばトリニティ支配下のカネボ
ウが、自身の事業価値を故意に安く見積もり、産活法による簡易譲
渡の特例により取締役会決議のみでトリニティが自ら設立した企業
に営業譲渡すれば、利益の最大化が可能である。

 なぜなら、譲渡元の企業を保有し続けている一般株主に対するTO
Bや金銭交付による株式交換の際の株価が下がり、一般株主への現
金支払いが減るからである。

 実際、カネボウにおける百六十二円という価格によるTOBや金銭
交付による株式交換には、その疑いがある。このような営業譲渡が、
投資ファンドによる不法な利益の最大化の手段となることを、産業
再生機構、経済産業省及び金融庁は認識しているか。

 認識しているとすれば、このような不法行為の発見と防止の責任
はどこが負うべきであるか。また実際、カネボウの産活法第十二条
の三による株主総会を経ない簡易営業譲渡を認可する際の審査にお
いては、不法行為の有無は調査されたのか。

http://www.geocities.jp/tob_kanebo/shuisho01.htm
 --------------------------------------------------

●カネボウ定時株主総会での株主質問

 6月29日はカネボウに第89期定時株主総会でした。

 株主からの質問では、「ヤクザまがい」「脅迫状のような通知文
」「利益相反」そんな言葉ばかりが続きます。それも紳士然とした
まさに一般株主の口からです。「卑怯者」といった言葉も会場に響
き渡ります。

 その株主総会の質問とその回答です。(事前質問とその回答を会
話調に直しています。また録音したわけではないのでそのままの表
現ではありません。)

・株主「なんでファンドはあんな脅迫のような通知を送ったのか」
・小森哲郎社長「カネボウがつくったのではなくファンド側がつく
った」
……小森哲郎社長はそのファンド側から送り込まれている取締役な
のですが

・株主「TOBについて期限直前に電子公告で訂正された。当初わ
ざとウソの公告を送付し、真実の公告は直前の電子公告にしたのは
ではないか」
・小森哲郎社長「訂正は本文ではなくお知らせ部分。それに訂正は
ファンドによる訂正でカネボウとはかかわりなし」

・株主「前回の株主総会で小森哲郎氏が関連会社の役員であったこ
とを記載しなかったのは商法施行規則違反ではないか」
・小森哲郎社長「短期間だったので重要でないと思った」

・株主「2月16日の総会でTOB価格を返答していないが、2月21日
には価格が妥当としている。ウソではないか」
・小森哲郎社長「2月21日に報告を受けたので」

●カネボウとファンド間の営業譲渡の錬金術

 カネボウ化粧品は花王に売られました。残った事業も営業譲渡さ
れます。当初はその事業でカネボウ再生するとしていましたが方針
変更です。

 ファンド側はその支配下の別会社に400億円で営業譲渡しカネボ
ウを抜け殻にします。将来的にはカネボウは従業員3人だけの会社
にするという計画書もだされています。

 何で400億円なのか。みずほ証券による鑑定評価があるようです
が、その鑑定書の公開は守秘義務として会社側が拒んでいます。評
価方法によれば1000億円を越えるとも言われています。

 儲けの元となる事業を安値で取り込み、将来の公開益を独占した
くなる気持ちはよく分かります。

http://kanebo.seesaa.net/article/16363367.html
http://www.kanebo.co.jp/files/060414_01/060414soshikikaikaku_.pdf

 それでも、この400億円はカネボウに現金で入るのだと、誰もが
思っていました。ところが現金ではなく単なる貸付債権となってい
ました。

 それでもその貸付債権が営業譲渡先への貸付債権なら、営業その
ものに実態があるのですから、回収も容易でしょう。

 ところがファンド側はこの400億円の支払い義務(ファンド側から
見れば貸付債権ではなくて支払い義務のある債務)を、カネボウ株
式を所有させた会社になんと「免責的債務引受」で移してしまいま
した。

 債務引受には「重畳的債務引受」と「免責的債務引受」とがあり
ます。今回の債務引受が「重畳的債務引受」であればカネボウは、
従前の請求先に対してでも、また債務引受後の相手に対してでも請
求できますから安心です。しかし「免責的債務引受」なので従前の
請求先に対しては請求できません。引受け先にはちゃんとした支払
能力があるのでしょうか。

・株主「400億円の担保に何をとっているのですか」
・会社側「株式です」

 つまカネボウはカネボウの株式を担保に400億円を貸し付けてい
るのです。相手の会社の資産はカネボウ株式だけであり、その会
社の負債はカネボウへの返済義務400億円。

 カネボウの取締役は何でそれを認めたのでしょうか。理由があれ
ばいいのですが、はっきりしません。カネボウの取締役はカネボウ
のために働いているのかファンドのためか。

・株主「カネボウ株主に対しての詐害行為ではないのか」
・橘田尚彦取締役「こうすることがカネボウにとって最適」

 ファンド側として、いいところをすべて吸い上げました。一般株
主を強制排除させることでまだ儲けるチャンスはあるでしょうが、
いったん儲けを確定させました。

 ファンド側はすごい仕組みをつくったものです。資金不要で400
億円の買い物をしたのです。そしてカネボウが担保にしたカネボウ
株式の議決権はしっかり行使してカネボウを支配し続けます。錬金
術です。

 中嶋章義会長以外の、小森哲郎・橘田尚彦・竹井友二・林竜也の
4名の取締役はファンド側の人間です。「これって背任行為じゃな
い?」。誰もがそんな疑問を感じるでしょうし、それは当然です。

https://www.kanebo.co.jp/files/060119_05/060120yakuinnjinnji.pdf
http://kanebo.seesaa.net/archives/20060409.html

 またカネボウの決算について、監査法人のトーマツは必要な調査
ができなかったとして意見表明していません。

 しかし林竜司取締役らによる監査委員会の報告は「詳細な調査を
行い…正しく示している…指摘すべき事項はない…取締役の義務違
反はない…」。監査法人が分からないといっているのに、自分自身
で正しいと確信したのでOKという結論です。

 取締役としてはかなりリスキーなことをやっていますね。そんな
リスクまでも負う勇気には敬服します。

●怒号飛び交う株主総会での決議風景

 株主総会は3時間が経過し、質問者希望者を大量に残したまま、
質疑打ち切り、採決を強行します。

 取締役のひな壇に攻め寄る女性もいます。会社側の係員が何人も
駆け寄り押しとどめます。そして怒号の中で、拍手による採決を始
めようとします。

 その騒然とした中で、中嶋章義議長の解任動議が一般株主から提
出され、拍手で即座に否決されます。

 拍手など誰もするはずないと思っていたのに拍手をする一群がい
ます。ファンド側メンバーなのでしょう。目立たないようにするた
めなのかスーツではなくカジュアルで来ています。大株主ですから
そこだけが拍手すればいいのです。中央の議長席に立つ中嶋章義議
長はその一画とアイコンタクトをしているようです。

 怒号のなかでファンド側の数人だけが拍手を続けます。

 その拍手でそこがファンド側の一群だと分かり、一般株主数人が
そこを取り囲もうと、小競り合いになります。しかしそのまま採決
は終了し、ファンド側は会場から消えます。

 結論は予想されたとおりです。ファンド側としてはなんとか3時
間ほどの株主総会を形式的に開き、形式的に質問に応じればよかっ
たのでしょう。

 株主間の争いですから数の論理は当然です。特にカネボウの従来
からの株主はまさに最劣後中の最劣後のステークホルダーです。保
護の必要がないのもまた当然です。

 「私はカネボウの商品が好きだった…。こんな商品もあんな商品
も。だから私は株主になった。」と質問していた女性のファン株主
も最劣後のステークホルダーの一人にしか過ぎません。

 ファンド資本主義のどう猛な欲望には、真面目なファン株主など
はとても勝ち目がないかもしれません。

 一方で「カネボウ個人株主の権利を守る会」はがんばり続けてい
ます。その勇気と努力に感服して応援しています。
http://www.geocities.jp/tob_kanebo/index.htm

 株主総会の手土産にと、株主にはボディソープとハンドソープの
の詰め合わせセットが配られました。

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