賃貸住宅の維持管理システム




受託管理業にもとめられる要素を認識し自らの社会的地位を高めることが必要とされる。



…全日紀尾井町フォーラム研究プログラム(http://www.zennichi.or.jp/forum/index.html)
報告と提言「中古住宅とその市場はどうあるべきか」(2002年5月)
のためにまとめた提言メモです。


 受託管理業にもとめられる要素を認識し自らの社会的地位を高めることが必要とされる。
 社会経済の変化に伴い、特に居住系の賃貸管理業として求められる要素は何であろうか。
賃貸管理業とは銀行同様に「他人の財産」及び「他人の金」を預る仕事である。そこでは「透明性」と「倫理性」が求められることになって当然である。
また賃貸管理業としての建物ハードの管理業務への積極的関与が求められる。

  1. 「透明性」と「倫理性」
    賃貸管理業とは「他人の財産」「他人の金」を預る仕事だから当然のごとく求められる要素である。

    1. 透明性
      オーナーになにをどこまで開示するのか。賃借人になにをどこまで開示すべきか。どこまで内部に資料を蓄積すべきか。これらについて当然に検討しなくてはならないだろう。物件の管理履歴の維持管理は、物件価格維持の源泉であるから、オーナーは本来は全て把握しなくてはならない情報である。その管理履歴を維持管理しオーナーに提供することも賃貸管理業の業務である。
      開示すべき情報の検討も必要である。
      様々な賃料が存在する。査定家賃・募集家賃・成約家賃・継続家賃。これらについてオーナーに告知すべきか否かも検討しなくてはいけます。サブリースの場合であれば実際賃料のオーナーへの開示は不要だと考えるべきなのだろうか。サブリースという形態により管理受託したと考えるのであれば開示も必要であろう。
      一方で賃借人への開示項目はどうするのか、たとえば遮音性能等資料や、敷金保証金を大家に預ける以上は大家の信用能力についての資料さえ検討しなくてはいけないだろう。
    2. 倫理性
      オーナーと管理受託者との間で利益相反が生じることになる。「他人の財産」を預る立場である以上は、利益相反行為についての開示は必要であろう。
      そしてバックマージンその他、オーナーの知らないところで儲けることの是非について検討しなくてはいけないのではないか。

  2. 賃貸物件のハード管理
    収益還元法による物件評価を前提に考えればば、金を投入したから物件の価値が上昇するのではなく、金を投入したことで家賃が増えたことが物件の価値に反映されるのである。
    投下資本を賃料に置き換えて計算するためにはプロパティマネージャーは費用対効果を検討する会計的能力が必要である。
    個人オーナーの物件はは計画的管理がなされていないが多い。そこに対してコンサルティングを行い、そのためにそれぞれの建物にふさわしい管理水準を設定するという作業も必要である。

    1. 業務の境界と範囲
      不動産業からの賃貸管理業とは専ら賃貸物件の活用という立場での管理であり、建物物理面についての長期計画等は業務の対象外との認識が多いであろう。
      区分所有マンションの賃貸管理においては、所有者⇒管理組合⇒マンション管理会社⇒管理会社といった、情報の流れがある。そして、一棟もののマンションの賃貸管理の場合には、所有者⇒管理会社という流れとなる。ここで欠け落ちているマンション管理会社(建物の物理面の管理)の役割である。賃貸管理を行う不動産業者はこの役割を積極的に果たす必要がある。
    2. 建物建築と管理管理業務
      賃借人のニーズを把握しているのは賃貸管理業者のはずである。にもかかわらず、賃貸住宅を建設するにあたってオーナーはゼネコンや住宅メーカーに相談してしまうことが多い。この流れを改めるように広報する必要がある。
      賃貸住宅を建築する目的は、安全で効率のよい賃貸住宅経営をすることだろう。だとすれば建築とは賃貸住宅経営をするための手段である。
      相談すべきはその手段の専門家だけでなく、目的の専門家にそうだんすべきである。そしてその専門家とは地元の賃貸管理業者・賃貸仲介業者のはずである。その地域に向く間取りや募集方法設備等。完成後の物件の管理受託が仕事であればオーナーに一番近い立場にいるはずである。まず管理を決めて管理に合う建物を建築すべきといえるのではないだろうか。
      しかし、おうおうにしてオーナーに対してコンサルを行うのは建設会社ということが多い。するとまず建築してそれにあう管理を付けることになってしまう。
      本来は財産を預る賃貸管理業が受けるべき仕事のはずである。必要なことは不動産業としてその立場にいることを自覚し、その上でそのことを広報することである。

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