トピックス20021212




最新物納事情/ATO通信



バードレポート・トピックス版 2002.12.12.

税理士法人ATO財産相談室の阿藤芳明税理士にお願いし、同社発行ATO通信を転載させて頂きました。
 同社は、http://www.ato-zaiso.net/をご覧下さい。
 ご相談等は同社03-5468-6700までどうぞ。


最新物納事情

 路線価評価と鑑定  ATO通信14.11.29


相続税の納税方法として物納は今も昔もその重要性に変わりはありません。が、こんな物納もあり?と言う珍しい事例のご紹介、題して最新物納事情、です。

1.駐車場を物納すると…


お客様の中には、収益性は多少悪くても、将来の納税用のために駐車場を経営しておられる方も多いもの。駐車場なら物納するも良し、売却だっていつでもできる、こう考えての選択です。勿論、これはこれで正しい考え方、準備の仕方です。

さて実際に駐車場を物納するとどういう手続きになるのでしょう?通常は現地の確認調査で、契約車両を2〜3ケ月以内に解約する指示が出されます。また、隣地境界道路査定等々細かな指示も同時です。いずれにせよ、契約の解除で収入はストップです。

2.地域の特性、駐車場不足!


今回の駐車場物納は、ちょっと様子が違っていました。実はこの物納で一番困るのは地域住民。何故なら駐車場が極端に不足している地域だったのです。通常、物納が許可され収納されれば、国はその土地を売却します。一方、その土地の購入者、普通は建物を建築した上での有効活用を考えるでしょう。駐車場経営などしないと考えて間違いありません。となれば、物納イコール駐車場が無くなることを意味するのです。物納申請のお客様、自らこの窮状を当局に訴えました。何とか駐車場を残せるよう、かなり大きな声で当局と交渉をしたのです。世の中、駄目もとで何でもやってみるものなのでしょう。何と、物納許可にあたり、次のような条件提示が…

3.有り難き、物納許可条件


土地は収納し国有地とするが、一定の条件で従前の土地所有者に賃貸する。その上で、駐車場経営を継続してよいと言うものなのです。その条件とは路線価による更地評価の1.85%の年間地代、金額にしておよそ月20万円の支払いです。ただ、従来の駐車場収入は総数30台弱で月25万円のため、この利ざやでは旨みはありません。そこで、駐車場顧客とも再契約の条件提示をし、4割アップ月35万円の引き上げに成功。これで1億円以上の納税が物納で完結し、しかも、駐車場収入まで確保です。

それにしても、お役所と言うところ、本当に商売には無縁の所のようです。私なら、管理は業者に任せるとして、国営駐車場を経営します。上記の例で、本来35万円の駐車場収入が見込めるにも関わらず、20万円の地代で良しとするのですから。

もっとも土地の収納価格については、更地評価ではあるものの、[短期賃借権]が付着するため2.5%は控除するとのこと。結構、細かなところはしっかりしています。 

4.長期間放置の物納案件はウヤムヤで収納


こんな物納申請もありました。隣接する2つの土地がその候補です。1つはアパート敷地の底地部分、もう1つは駐車場です。当局から指摘された事項は総て整理し、後はアパート敷地をどこまでで線引きするかの指示待ち状況。そして、許可を待つこと、何と7年が経過です。前任の担当者が忘れていたのでしょうか?真相は定かではないものの、今年になって担当者が変わり、突然お詫びの電話が。年内に処理をするので、もう一度図面をと言われ、上記線引きの指示を再度求めたのです。その結果、建ぺい率と容積率さえ充足していれば、とりあえず認めるとのお達し。当初は消防法で建物から相当程度離れていなければ、許可するしないでうるさいことを言っていたのにです。

因みにこの7年間、当然ではありますが物納申請前と同様、アパート収入はお客様に。ま、7年でなく、100年でも急ぎはしなかったのですが…尤も物納が却下であれば、その期間の延納金利を負担することにはなります。それでも家賃収入は入るわけで、やっぱりのんびりやって頂いた方が有り難い。お役所と言う所、何ともおうよう鷹揚と言うか、ふところ懐が広いというか、文字通り親方日の丸です。普通のビジネス感覚で仕事をする筆者には理解ができません。

相続税の土地評価が、一般論としては路線価を基に行われることは、広く知られていることでしょう。しかし、路線価によらず鑑定評価を利用することもよくあること。そこで今回は、路線価評価の限界と、どんな時に鑑定を利用すべきか、実務の世界のご紹介です。



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