トピックス20030306




資産家の相続対策と相続税精算課税制度



バードレポート・トピックス版2003.3.6.
  • 相続税の税務調査でのデメリット
  • 敢えて新贈与制度の魅力を探すと
  • 資産家の「争続」対策になるのか
  • 資産家の「争続」対策になるのか
  • 新贈与制度を使って遺留分放棄
  • 他の兄弟に贈与申告をチェックされる心配
  • 住宅資金贈与は相続税が心配ならば使わない


相続税の税務調査でのデメリット


資産家の「相続税」対策に新贈与制度(相続税精算課税制度)はお勧めしません。新制度はメリットがありません。過去の贈与を相続税で精算するだけです。

子の名義となった預金等が相続税調査で指摘されて、「名義変更時に親から子が贈与を受けました。贈与税は申告漏れで時効ですが、贈与は事実なので相続財産ではありません。」と主張することがあります。

これでうまくいけば相続税対象から外れます。しかし新贈与制度適用ならその余地はなくなります。過去の贈与財産はすべてが相続税の対象ですから。

(バードレポート2003.1.27.より)

敢えて新贈与制度の魅力を探すと


新贈与制度で魅力を感じるのは、値上がり確実な財産や多額の収益を産む資産をタイミングを逃さずにまとめて贈与するときぐらいでしょう。高収益だけれども低評価の賃貸建物だけ(土地は除く)の贈与は魅力です。収益力がそっくり子に移転しますから。

なお贈与でなく「建物売買」でも同様の効果が得られます。「建物の時価」を正しく定めてその金額で売買します。そうすれば贈与税課税ではなく、建物売却をした親に対する譲渡所得税の課税になります。その場合も親の建物未償却残高と時価とが同額ならば譲渡益は生じないので課税はなしです。

(バードレポート2003.2.3.より)

資産家の「争続」対策になるのか


生前に全財産を長男に移してしまえば、争続は起こらないかもしれません。しかし…。

民法上の相続分は生前贈与分(特別受益)分を考慮します。しかしその相続分を越えて生前贈与を受けていても差額を他の相続人に戻す必要はないという考え方があります。だから「全財産の贈与を受けてしまえば勝」ともいえますが、他説もあり、また実務なら「贈与したというが実質には相続財産だろう」と遺産確認の訴え等が他の相続人から起されることは確実でしょう。そして遺留分減殺請求においては他相続人に損害を与えることを知って行った贈与財産は取り返されてしまいます。当然に害することが目的でしょうし、知っているはずでしょうから。

(バードレポート2003.1.27.より)

新贈与制度を使って遺留分放棄


確実な「争族」対策は「遺言+遺留分放棄」です。これで争いの原因は消えます。それなりの生前贈与をして遺留分放棄をするには贈与税がネックでした。新贈与制度で可能になります。2500万円までの贈与は贈与税なし、超えた部分は税率20%で済みます。

なおこの贈与税はいわば相続税の仮払いです。将来の相続時には何も相続しなくとも相続税の納税義務が生じかねません。特に超資産家なら課税されると考えるべきです。その相続税がきっかけとなって兄弟喧嘩にならぬように配慮しなくてはいけません。

(バードレポート2003.3.3.より)

他の兄弟に贈与申告をチェックされる心配


今改正により、相続税申告にあたり必要なら、他の相続人の過去の贈与税申告書の課税価格を税務署に開示をしてもらえます。他の相続人の過去の贈与の状況を堂々と知ることができます。相続争いの場合には申告に先立ちこの規定を適用して他の相続人の過去の贈与をチェックするのが当然になります。

開示対象は新贈与制度適用者についてはその適用開始以降のすべて、それ以外については相続開始前3年分の贈与についてです。平成15年以降の贈与分からが開示対象になります。つまり争族が予想されるのならば自分の贈与を他人からのぞかれないようにするためにも使ってはいけない制度です。

(バードレポート2003.2.24.より)

住宅資金贈与は相続税が心配ならば使わない


新贈与制度では親死亡時には過去に既に贈与済みの住宅取得資金もそっくり相続税課税財産に取り込まれ相続税が計算されます。しかし相続税計算時には何ら考慮はなされません。相続税を考えれば旧制度の経過措置適用が確実に有利です。

また相続税が心配なら住宅取得資金贈与でなく住宅贈与です。3500万円で購入のマイホームの相続税評価が2500万円とします。住宅取得資金としての3500万円贈与ではなく、まず親が購入ししばらくしてから土地建物贈与とすれば2500万円で贈与です。

どちらも贈与税はかかりませんが、最終的に相続税課税財産に取り込まれる金額は、前者は3500万円で後者2500万円です。登録免許税等が要考慮ですが。

(バードレポート2003.2.17.より)



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