トピックス20040219




私募ファンド純資産額・不動産二極化・ファンドオブファンズ解禁・10年後を読み取る努力



バードレポート・トピックス版2004.2.19.
  • 国内の私募ファンドの純資産額は4600億円。
  • 不動産二極化のなかでの日本の資産インフレ?
  • ファンド・オブ・ファンズ解禁
  • 新聞記事から10年後を読み取る努力


国内の私募ファンドの純資産額は4600億円。


住信基礎研究所の調査によると国内の私募不動産ファンドの運用目標額は合計1兆2000億円で、取得済みの資産額(純資産)は4600億円。未回答分を含めるとさらに多いのではないか、ということです。

これら私募ファンドはプロや投資家向けであることもありリスクが高い反面で高利回りです。賃料収入から得られるキャシュフローと売却益の合計の利回り目標は10%から14%が多く、平均13.6%。そして資産額に対する借入金割合は平均74%でした。

(日経金融新聞2004.2.17.)

低利ノンリコースローンを物件価格の74%もつぎ込めば、元本への利回りは10%を超えるでしよう。

さて私募不動産ファンドの運用目標額が1兆2000億円でそのうち4600億円が投資済みとすると、残り7400億円。これを純資産(自己資金)とし借入割合を74%として総資産(物件価格総額)を逆算すると2兆8500億円。つまり3兆円近い買い需要が不動産マーケットにあるということのようで…?!。

このビジネスは大企業のものばかりでありません。次々と地場不動産会社でも始まっている気配です。買い需要はどこまで広がるのでしょうか。

不動産二極化のなかでの日本の資産インフレ?


優良投資物件は当然のこととして、東京の山手線内側と南西地域の優良住宅地は不動産物件不足となっているようです。もちろん不動産は二極化ですので、地方郊外の不動産価格はズタズタですが。

東京の山手線内側と南西地域は日本全国から見れば面積としては狭いものの資産価格総額ではかなりの割合を占めるでしょう。この地域に限って言えば、すでに資産インフレが始まっているように、bird発行人は感じられてなりません。

株は一足先に上がりました。世の中の景気はかなりよくなっているようです。株値上がりによる資産効果(なつかしい言葉です)もあり、名古屋ではテレビ塔の展望台から紙幣をばら撒くという景気いい話もありましたし、高級車はよく売れているようです。

ファンド・オブ・ファンズ解禁


日本の投信協会が自主ルールを改正しました。日米のリート(不動産投資信託)を上場株式とほぼ同じ扱いにしたことで、投資信託が日米のリートに上限なく投資できるようになりました。

これまでは1銘柄について5%以上組み込んではいけない扱いでした。それが上限がなくなるのです。

これによりリートに特化して投資する投資信託、ファンド・オブ・ファンズの組成が可能になります。

アメリカのリート市場では、ジャパンマネーに対して大いに期待を寄せているようです。(不動産フォーラム21 2004年2月号 井出保夫氏)

新聞記事から10年後を読み取る努力


「108年の歴史を持つ鐘紡が過去25年に上げた税引き後利益は約270億円。年平均わずか11億円弱だ。同じ期間に同社は、主に土地売却益とみられる総額約2000億円の資産売却益を計上している。税引き後利益の約7倍に上る含み益の吐き出しが、四半世紀の間、名門企業を支えてきたのだ。」

1887年創業した鐘淵紡績。1970年に「ファション元年宣言」、1971年に鐘紡に社名変更し「紡績」から脱皮して多角化を進めました。1977年の出来事には「ハウジング・ツーバイフォー工法を採用」とありますから住宅不動産業にも進出したのでしょう。そして2001年にカネボウに社名変更します。

(カネボウのホームページより)

引用の記事は最近の記事ではありません。1995年6月13日の日本経済新聞の特集記事「土地本位制経済の終焉」からの引用です。この1995年での過去25年というと1970年ごろからです。つまり鐘紡の多角化は土地資産の食い潰しだったのでしょう。

そしてこの新聞記事から9年を経て、ついにすべてを食い尽くして、カネボウは産業再生機構の支援により再生を目指します。(日経新聞2004.2.17.)

この1995年の日経新聞の特集記事は鐘紡の他に、そごうと日産の事例を取り上げていて、最後に「土地本位制経営に決別して、フローの収益力を高めなければならない時代が足早にやってきている。」と記しています。9年前に新聞記者が予感したことが、すべて実現しました。そごうは破綻し、日産は外資に買われて生き延び、そしてカネボウです。

私たちは現在の新聞記事から5年後10年後を読み取る努力をしなくてはいけません。



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