トピックス20060706




複雑過ぎて保険金未払い・長期傷害保険・三利源公開



バードレポート・トピックス版2006.7.6.

  • 商品が複雑過ぎて保険金を払えなかった損保各社
  • 皆で渡れば怖くない…長期傷害保険の節税話法
  • 生命保険会社の三利源の公開が突然進む
  • 元本保証型の変額年金は将来の経営陣の課題
  • 事故が偶然か故意かの立証責任は保険会社に


商品が複雑過ぎて保険金を払えなかった損保各社


損保ジャパンに続いて三井住友海上が業務停止命令を受けました。昨年2万7000件の保険金未払いを報告していましたが、金融庁の検査で新たに1万7000件未払いが発覚です。

「商品開発競争に明け暮れて肝心の保険金支払い体制が疎かになった構図は業界共通だ。」

(週刊ダイヤモンド2006.7.1.)

ほとんど想像を絶します。バカバカしくて声もでません。複雑な商品を開発して販売したけれど、商品が複雑すぎ、現場でその商品を理解できず、保険金の支払い方が分からなかったというお粗末さです。

皆で渡れば怖くない…長期傷害保険の節税話法


節税商品として販売されてきた長期傷害保険につき、5月に国税の取扱いが明確になりました。

貯蓄性が大きいにもかかわらず保険料全額を損金処理できるとして節税販売がされてきたものでしたが、取扱いによればその25%しか損金になりません。

長期傷害保険の税務には明確な定めがなく、販売側も当初は不安だったはずです。しかし、皆で渡れば怖くない。各社が同様の販売をはじめたことで、なんとなく問題ないと思い込むに至ったようです。

国税の立場では「損金にしていいなんて言っていない。あなたらが勝手に間違って申告しただけでしょ。」ということになりそうです。つまり、今までの処理はすべて単なる申告ミスということです。

国税側としては、税制改正でもないし、それゆえ過去の処理を認める必要もなく、遡ってすべて課税できるはずですが、現実にはどうなるのでしょうか。

契約者側の対応は悩ましいものです。自ら修正するか、いつか来る税務調査の現場で対応するのか…。

生命保険会社の三利源の公開が突然進む


生命保険会社の利益は「予定より死んだ人がどれだけ少ないか」「予定より運用がうまくいったか」「予定より経費が少なかったか」の3要素で決まります。「三利源」といいます。これまでは大手生保はスクラムを組んで三利源公開を拒否していました。

しかしスクラムが崩れだすと早いものです。明治安田生命が保険金不払いのみそぎのために「やる」と言ったら、第一生命が追従し、生命保険協会会長社として反対を言い続けた住友生命もあわてて「やる」。もう日本生命は「やる」と言うしかありません。突然に大手生保各社の利益内訳が公開されました。

日本生命の「予定より死ぬ人が少なかった」ことによる儲け(死差益・危険差益)は5800億円、「予定より運用がうまくいかなかった」ことの逆ザヤ損失は1500億円。保障型保険の多額の利益で、貯蓄型保険の損失をまかなうという姿が明確になりました。

(週刊エコノミスト2006.6.27.)

元本保証型の変額年金は将来の経営陣の課題


変額年金が銀行窓口販売により急拡大し、そのうちでも払込保険料が運用終了後に確保される「元本保証型」の割合が9割に達したようです。

元本保証のない変額年金もありますが、売れていません。販売窓口の銀行としても顧客に販売しやすい「元本保証型」変額年金を望むのでしょう。

保険会社にとって、元本保証商品は重荷になる可能性があります。運用実績が悪ければ保険会社が最終的に補てんするのですから。

(日本経済新聞2006.6.30.)

保険会社は過去に高利率商品を売りまくり、バブル崩壊と低金利逆ザヤに死ぬほど苦労したはず、果たしてその経験を生かした経営戦略なのでしょうか。

過去の経営陣の失策による逆ザヤ処理で苦労したのは、現在の経営陣のはずなのですが。将来生じるかもしれない元本保証への苦労は、将来の経営陣が担当することになるのでしょう。

事故が偶然か故意かの立証責任は保険会社に


保険トラブル急増や保険金不払い等が続いたせいか、裁判所も保険会社に厳しくなっています。

ある事故が偶然なのか故意なのか、つまり保険金が支払われるのか支払われないのかの立証責任は契約者側にあるとされてきました。

しかし今年6月に最高裁で車両保険について「事故が偶然か故意かの立証責任は保険会社にある」という判決が続きました。

今後は保険会社側が事故の故意性を立証できなければ、保険金が支払われることになるのでしょう。

(週刊ダイヤモンド2006.6.24.)



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