トピックス版2011.12.22.




未明の税制改正決着の背景は・固定資産税の検討項目



バードレポート・トピックス版2011.12.22.
  • 未明の税制改正決着の背景は


未明の税制改正決着の背景は


今年の税制改正大綱は12月9日予定でしたが、実際に決まったのは12月10日の午前2時です。

12月7日段階で事業用買換見直しや固定資産税増税等のほとんどが最終案として公開済みでこれらはそのまま税制改正に至ります。残るペンディングは自動車関連税制(及び沖縄関連税制)だけなので税制改正大綱はスムーズにまとまるだろうと思えました。しかし実際は予定日翌日未明にまでもつれこみます。

その背景について業界紙の「納税通信」が記事にしています。記事のタイトルは衝撃的です。「自動車業界の言いなり政権…"妥協の産物"に理念なし」。

自動車重量税等の見直しは代替財源確保が困難なので財務省ばかりか経団連も困難視していました。

しかし民主党に自動車業界と自動車総連が日参します。また民主党税制調査会事務局長はトヨタ出身の国会議員です。議員たちが「見直しできないなら消費税増税議論に参加できない」と圧力をかけます。

決着のため安住財務大臣が9日午後に自動車重量税1000億円減税を提案しますが民主党側は拒否。結局は野田総理を巻き込み一声500億円の上乗せを勝ち取ります(別途にエコカー減税は継続、更に第4次補正予算で3000億円のエコカー補助金の創設です)。

藤井党税調会長がそれを議員に伝えると20人弱の議員から「よし!」との歓声が上がったそうです。

これにより翌日未明の税制改正閣議決定です。…民主党の税制改正とはこんなやり取りのようです。

(納税通信2011.12.26.)

今年の民主党税調は旧自民党税調のように党として税制改正大綱を具体的にまとめようとしますが、断念します。党税調は政府税調へ要望するだけです。

なぜなのか…「族議員化した主張に押され」「細かな改正項目まで詰める税制改正大綱の形式にすれば党内論議が収束しない恐れがあるため」。

民主党として責任ある案をとりまとめるよりも、政府に要望するだけの方が言いたい放題やりたい放題できるからでしょう。(日本経済新聞2011.11.29.)

民主党政権での税制改正は自動車業界のような強い圧力があれば動くようです。さて沖縄関連税制も自動車関連同様に最後までペンディングでした。

「沖縄関連税制につきましては、予算編成も踏まえながら、引き続き検討を行うこととします。おって取りまとめを行い、平成24 年度税制改正大綱に追記する…」との文書が政府税調から出ています。「追記する」というまさに異例の扱いです。

沖縄関連税制は国民新党幹部で沖縄選出の下地議員が政府税調に乗り込んで強く主張したものです。

その内容の是非は別にして、いまの民主党は国民新党の機嫌を損ねるわけにはいきません。

不動産業界も自動車業界並みに政治力を使えば不動産税制を大きく変えられる?。今の民主党ならそれも可能?。事業用買換見直しも固定資産税増税も止められたのでは…?。まずは自動車業界のように業界出身議員を党税調幹部に送り込むことから…?。

固定資産税・不動産取得税増税の検討項目

税制改正大綱の「検討事項」には次の項目です。

「固定資産税については…地方財政の根幹をなす税目であることや、いわゆるバブル期から現在までの地価の動向等社会経済情勢の変化を踏まえ…平成27年度の評価替えまでに…総合的な検討を行います。また、不動産取得税についても、同様の検討を…」

「新築住宅等に係る固定資産税の減額措置については…平成26年度税制改正までに…他の税目も含めた住宅税制の体系と税制上支援すべき住宅への重点化等そのあり方を検討…」

今回は固定資産税増税要求が総務省から突然出され国交省が防戦しました。一部増税として、残りをこの「検討事項」として来年以降に回すことに総務省は成功します。検討事項は微妙な言い回しですが固定資産税と不動産取得税の増税の検討です。検討事項なのですから今後は当然に毎年検討でしょう。

民主党税調要望と事業用買換特例延長

なお民主党税調から政府税調への最終要望に「土地取引の活性化や土地の有効利用を実現するために延長を行うべきである。」と事業買換特例延長の要望が入りました。これで単純延長なるかと見えました。

確かに3年間延長します。しかし「事務所等に限る」「300u以上に限定」との簡単な文言を、(多分)知恵あるお役人が差し込んで、不動産業界の視点からは「土地取引の活性化」には程遠い延長となり、地主さんからはほぼ廃止に等しい制度となりました。

この文言の持つ意味を正しく理解できる関係者がいなかったのでしょう。お役人側はやはり優秀です

 

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