トピックス版2012.5.3.




生命保険会社は消費者に「考えさせない」



バードレポート・トピックス版2012.5.3.
  • 生命保険会社は消費者に「考えさせない」
  • 顧客が生命保険を「自ら考える」ようになった
  • 小売店舗にとっての「余計なサービス」が人気


生命保険会社は消費者に「考えさせない」



過去の大手生保は消費者に「考えさせない」ようにしました。「保険商品はどこでも同じ」と思わせることに成功しました。昭和バブル期の生保各社の保険商品は各社同じ内容で、保険料もぴったり同じで、配当金まで同じでした。ただ商品名や愛称が違うだけです。大手生保も中小生保も同じ保険料設定ですので、効率のいい大手生保は大儲けできました。

1990年頃の顧客は、「どこも同じ」と理解しており比べる意味がないことを知っていました。だから生保レディが配るアメ玉の数やカレンダーの質で保険を決めましたし、それでもよかったのです。日本経済の成長に乗ったので、どの会社でも多額の配当金や満期時特別配当金がつき結果オーライでした。

2000年頃の消費者は、日産生命や東邦生命の破綻により現実を直視しました。ただ身構えただけで消費行動はまだ変わりません。破綻しない限りは「保険商品はどこも同じ」。しかし保険業界内部は変わり始めました。金融自由化とIT革命で他社と差別化したローコスト開発が可能になりました。また一つの保険代理店が複数保険会社の保険商品を販売できるようになり比較販売のきっかけになります。

2010年頃の消費者は、気づき始めます。保険ショップ(保険店舗)が大きな役割を果たします。どのショッピングセンターにも保険パンフレットを並べた保険シッョプが存在することに気づくのです。カウンター越しに保険相談をする顧客も目にします。自ら保険ショップを利用せずとも「生保レディに任せずに自分から相談に出向くのもアリなのだ」と思います。マスコミから保険会社で保険料が違うこと、特にネット生保は保険料半額にもなることも知ります。「保険は比較して選ぶもの」だと気づいたのです。

生命保険への消費者意識は明らかに変わりつつあります。能動的に自らで選択し契約しようとします。

顧客が生命保険を「自ら考える」ようになった


大手生保は顧客に「考えさせない」戦略で割高な保険を販売できました。顧客が真剣に自分の保険を考えるようになれば顧客は他社に流れかねません。

その限界に近づいたようです。第一生命の営業開発部長は「生命保険について、自ら考える消費者が明らかに増加している」と語っています。

第一生命はこれまでテスト展開した保険ショップ「生涯設計パーク」を拡大し12店舗にまで拡大します。各支社「手続き窓口」を店舗化するとともにショッピングセンターへも新規出店です。日本生命の直営店舗「ライフプラザ」は100店舗。明治安田生命の直営店舗「保険がわかるデスク」は5店舗です。(保険毎日新聞2012.4.23,2012.5.1.)

従来のショッピングセンター内の保険ショップは保険代理店の経営です。そこでは複数保険会社の保険商品の比較購買ができます。しかし保険会社の直営店舗はその保険会社の商品しか扱いません。

両者は似て非なるものなのです。消費者が自ら考えるために必須なのは比較検討なのですから。

保険会社の直営店舗はその会社の商品だけですので比較はないのです。外見は一般的な保険ショップなので間違ってその直営店舗に飛び込むと、そこで待ち構えるのはその保険会社の生保レディなのです。

「保険ショップならどこでも同じ」と思わせる「考えさせない」戦略が続いているように思えますが。

小売店舗にとっての「余計なサービス」が人気


酒店の店頭で「このワインがいいな」と思えば、そのワインのバーコードにスマホのカメラをかざします。すると通販店舗各店でのそのワイン価格が一覧され、店舗を選んでその場で注文できます。

小売店舗にとって「極めて余計なサービス」ともいえるスマホサービス「ショッピ」が広がって、ダウンロード数60万件、利用件数月間15万件です。

スマホ片手に店舗店頭でネット通販の価格を調べる人が増えています。さてこの「ショッピ」では通販価格ばかりでなく実店舗の価格も掲載を始めます。

ある酒類量販店では「店頭価格を公開することで安いネット通販に客を奪われる恐れはあるが当日配達などリアル店舗の強みをアピールすれば新たな顧客開拓につながる」。つまり小売実店舗への集客目的で通販価格と比較されても実店舗価格を掲載します。ヨドバシカメラは「もはや売り場の価格をネット上で伏せておく意味はない」。(日経流通2012.4.23.)

不動産業界も金融業界も流通業界同様の波が近づいています。保険ショップにはネット生保の割安保険料データ片手に来店する消費者も多いようです。



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