トピックス版2013.1.31. 




取得費加算改正見送り・印紙税改正・中小企業増税



バードレポート・トピックス版2013.1.31.
  • 自民党税制調査会による税制改正
  • 相続税取得費加算の特例の改正は見送り
  • 印紙税・交際費の税制改正
  • 中小企業とその経営者への増税はどうなるか


自民党税制調査会による税制改正


自民党政権に戻り「自民党税制調査会」がすべてを決しました。民主党時代は「民主党税制調査会」ではなく「政府税制調査会」でした。民主党は内部がバラバラで決定能力がなかったために政府税制調査会に丸投げしていたのです。

民主党時代の政府税制調査会は会議資料や議事録が順次公開されたので改正の方向性が事前に分かりました。しかし自民党税制調査会は公開などなく、税制改正大綱が突然にドンと公開されました。

相続税取得費加算の特例の改正は見送り


相続税取得費加算とは相続税の特例でなく譲渡税の特例です。財産が土地だけで相続税1億円なら、相続から3年10ケ月ならどの土地売却でも売却益1億円まで譲渡税ゼロ。趣旨は相続税納税のためでも、実際には何のための売却でもOK。不動産コンサル相続コンサルの武器にもなる欠かせない特例です。

当バードレポート2012年11月19日号でこの取得費加算改正の動きをお伝えしました。

2012年10月に会計検査院が改正しろとの意見表示を行いました。近年は会計検査院の意見があればそのまま改正されました。しかし今回は見送りです。改正での増税を前提に駆け込み譲渡を想定していたケースもありましたが、取り敢えずほっと一息です。

税制改正に相続税増税が入っていたためか、主役が政府税調から自民党税調に移ったからなのかは分かりません。ただ今回は見送りでも会計検査院の指摘事項ですから、再度テーマとなりそうです。

(ご参考…取得費加算は翌年平成24年度税制改正の対象となり平成25年相続開始分から変更となりました。)


印紙税・交際費の税制改正


「探鉱準備金制度について対象となる鉱物にレアメタル、レアアース等の戦略的鉱物資源を加える…」探鉱準備金とは鉱山経営の安定化のための優遇制度です。当レポートの読者には全く関係ない改正でしょうが、尖閣諸島をめぐる日中関係が税制改正にまで影響を及ぼすようになっています。

あまり報道されていませんが印紙税改正は事業者なら全て影響があります。2014年4月から適用。金額3万円以上の領収証には収入印紙が必要ですが、これが5万円以上になります。また不動産売買契約の印紙税が引き下げになります。住宅価格を意識してなのか、特に500万円から1億円が大きく引き下げです。1000万超5000万円までは1.5万円から1万円へ。5000万超1億円は4.5万円から3万円へ。

法人税では交際費は全額が経費(損金)にならないのが原則です。しかし中小企業(資本金1億円以下)は600万円まで経費にできます。ただし全額でなく90%だけです。交際費500万円なら450万円だけ。700万円なら限度額600万円の90%で540万円。交際費を派手に使って景気回復をとの改正です。限度額は800万円に増え、90%でなく全額経費にできます。交際費700万円なら700万円全額が経費です。

中小企業とその経営者への増税はどうなるか


法人税には留保金課税という制度がありました。会社に利益を留保し過ぎると余分な法人税が取られました。所得税率は高くても(1986年まで住民税込88%)、留保金課税よりはマシ。だから社長は役員報酬を増やして高い所得税でも払いました。

しかし所得税率の引き下げもあり、中小企業への留保金課税はされなくなりました。

ただその引換条件のように、2006年から一定の同族会社の社長の給料は一部について会社の経費にしないという、とんでもない制度ができました。国は個人事業者が法人成りして節税するのが気に入らずに、節税封じを試みたのです。

ただこの制度は悪評を極め2010年に廃止となります。そこで国が次に目を付けたのは給与所得控除で、これを増税しようとします。従来給与所得控除は年収とともに青天井に増えました。財務省の当初案には会社役員等は年収2000万円を超えると増えるどころかドンドン減るという恐るべきものまでありました。最終的には年収1500万円以上では一律上限を設けるという2013年から適用の改正となりました。高収入の中小企業経営者の税金は増えます。

これで国は目的を果たしたと筆者は思っていたのですが、まだ不足のようです。今回の税制改正大綱の検討事項に「小規模企業等に係る税制のあり方については、個人事業者、同族会社、給与所得者の課税のバランス等について、幅広い観点から検討する。」の一文を入れ込みました。中小企業とその経営者への増税は来年以降も検討されるのでしょう。


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