トピックス版20013.9.26.




威圧的な税務調査・大阪局禁止事項・税務訴訟・調査の担い手 



バードレポート・トピックス版013.9.26.

  • 威圧的に怒鳴られる税務調査の結末
  • 大阪国税局マニュアルでの禁止事項は
  • 弁護士が参入した税務訴訟ビジネス
  • 税務調査の担い手は誰なのか

威圧的に怒鳴られる税務調査の結末


大阪国税局は川崎汽船に対し64億円の申告漏れを指摘、内16億円を所得隠しと認定します。
「威圧的に言われ、国税局の主張に沿う内容の確認書に押印した」「国税職員が作った文案のまま署名するよう誘導された」と川崎汽船側は争います。
隣室の会議に支障をきたす程の怒声で威圧・誘導的手法に訴えたと国税不服審判所は認め、16億円の課税処分を取り消します。(産経新聞2012.9.8.)
課税処分に納得できなければ納税者は裁判前に国税不服審判所で争うことになります。しかし、国税不服審判所では納税者の主張はなかなか通りません。
国税不服審判所の審判官は独立しておらず国税職員の身分のままです。サラリーマンですから組織(国税)の方針に逆らうには覚悟が必要です。
しかし民間税理士を任期付審判官として採用するといった取り組みが始まりました。川崎汽船の事例は極めて革新的でしたが、その背景には人事制度の改革があったようです。
(納税通信 税理士 松嶋洋氏 2013.9.16.)

大阪国税局マニュアルでの禁止事項は


大阪局はその反省からか、質問てんまつ書等作成マニュアルを作成します。調査官は納税者から「反省の一筆」を取ろうとします。そのマニュアルです。
「被質問者に対する質問に当たっては、後日答述の任意性が争われることがないように、言動に細心の注意を払うことが必要であり、特に誘導(有利な議論に導くための誘導質問)、取引(認めれば寛大な取り扱いにするというような質問方法)、強要(同意することを強く迫るような質問方法)するような質問方法は絶対に行ってはいけません。」
「予測や推測を基にした質問をすることは厳に慎むとともに、答述内容に対して感情を表すことなく、冷静に質問を進めることとが肝要です。」
(週刊T&Aマスター 2013.8.26.)

弁護士が参入した税務訴訟ビジネス


税務は税理士の独壇場で、弁護士は税務分野にはなかなか参入してきませんでした。しかし国税局が大胆な課税処分を次々行うようになり、税務訴訟が弁護士のビッグビジネスになりました。
最近の課税当局は思い切った課税処分をし、そして裁判等での大胆な負け振りを時折見せてくれます。
受贈者が日本居住か否かが争われた武富士事件は納税者勝利で2000億円還付、内400億円は利息相当の還付加算金です。400億円もの利益が見込めれば成功報酬を目指して弁護士も気合が入ります。武田薬品は571億円還付で還付加算金116億円でした。
サラ金過払い金返還請求ビジネスを連想させる、弁護士による税務ビジネスです。
一方で課税当局の担当者は負けた時に支払われる還付加算金が血税だと意識しているのでしょうか。

税務調査の担い手は誰なのか


「現状の担い手は、専門家は税理士であり、企業では、主として経理部門であるが、多くの税理士・経理担当者も、自分達が法律専門家だという認識はないのである。換言すれば、税法という法律を動かす担い手が、法律の専門家ではなく、会計・経理の専門家であり、税法を法律として受け止めるのではなく、会計・経理の領域として受け止めているのである。……法律の専門家なら、税法という法律は、国税側の恣意的な行動を制約する点にある、という本当の意味が分かっている。」
(NBL 弁護士 鳥飼重和氏 2013.9.1.)
国税通則法が改正され、税務調査をする税務署側に対して厳格な手続きを求めます。
この法改正は民主党政権の置き土産です。人権派弁護士とも言われた仙谷由人元民主党代表代行が主導したものです。(日本経済新聞2011.1.24.)
大阪国税局マニュアルもその一環でしょう。税務行政を事務量増大で非効率化させても、法律という明確なルールにより納税者の権利を重視する税務行政へと変えます。それは弁護士には身近な考え方であり、税理士には馴染みのない世界です。
税務調査を法律の問題とし、弁護士が立ち会っていれば川崎汽船の問題は起こらなかったのでしょう。
記事の鳥飼重和氏は弁護士の立場から税理士弁護士向けに、税務調査への資格認定制度を始めます。
税務調査は変わりつつありますし、税務訴訟ばかりでなく税務調査にも弁護士が進出しそうです。税理士も企業も意識を変えないといけないようです。


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