トピックス版2014.4.17.




ドラマのような金塊贈与と税務調査の結末



バードレポート・トピックス版2014.4.17.



  • ドラマのような金塊贈与と税務調査の結末
  • 金塊の贈与に対して遺留分減殺請求
  • 相続税も贈与税も最高税率は同じだから

ドラマのような金塊贈与と税務調査の結末



平成25年10月7日の国税不服審判所裁決です。

相続人(娘)証言は「親の自宅に行くと既に奥の部屋で、父の指示とおり、相続人3人(兄弟?)が各36kg、私が8.75kgの各人の金地金の取り分が分けて置いてあったので私は自分の取り分をもらって帰った。」

相続人は7人。内この4人はこの時に「金地金36kgを受け取りました」との受取証を親に渡します。

その後に父は亡くなり、平成23年11月に相続税の税務調査。そこで受取証がでてきたのか、平成24年1月に贈与税の税務調査が始まります。

父の指示は絶対で、36kgの受取証は父からの指示どおりに書いただけで、実際は8.75kg。一旦「あげた」ものを突然「返せ」と言われたことも度々…。

娘への税務調査は計6日間。「もらったことは一切ない」とは言ったものの、普通の家庭の主婦がプロに連日追及されれば落ちるのが普通です。

娘は平成6年に13kg、12年5kg、16年7kg、の計25kgを受け取り、この計25kgを平成18年売却。平成20年には8.75kgを受け取り同年売却します。

税務署は平成18年贈与として金25kgへの贈与税課税、平成20年贈与として金36kg(受取書記載額)への贈与税課税処分です。しかし娘の言い分を信じたか平成20年分は8.75kgの贈与へと訂正しました。

娘は、贈与は認めますが贈与年を争います。13kg、5kg、7kgの贈与は認めるが、平成18年の贈与ではなく、平成6・12・16年の贈与なので、すでに時効だと争います。時効なら贈与税課税はできません。

国税不服審判所は次のように判断しました。

贈与契約書はないし、突然返せと言われるのならまだ自分の財産ではない。贈与税申告もしなかったのだし、平成6年・12年・16年に贈与はなかった。

しかしその25kgは平成18年に売却し、もはや父に返せなくなり自分の財産になった。よって贈与日は平成18年の売却日だ、と税務署の課税を認めます。

もし贈与契約書があったなら、どんな課税になったのか(書面による贈与はその契約の効力発生時、書面によらない贈与はその履行時、と通達にあります)。

売却前(返せと言われる時点)の税務調査だったなら、どう課税されたのか…興味深いところです。

金地金は元々208kgあったといいます。金庫は金塊で一杯だったでしょう。ドラマのようです。

父親は「金は表には出ない物、申告しなくてもよい」と言っていました。税務調査でどれだけが表に出たのか。他の兄弟にも贈与税課税のようです。

金塊の贈与に対して遺留分減殺請求



相続人は全部で7人です。金を貰わなかった3人は、各36kg金贈与を特別受益とし4人に対して平成23年に遺留分減殺請求しました。

税務署にバレなければ贈与事実は3人は知ることなく、金贈与は遺産分割対象外のまま?。それが目的だった?。でも税務調査の過程で3人にバレた?。

逆に3人側が「金塊があるはず」と税務署にチクり、資料を税務署に提供し税務調査で探してもらう…という税務署の上手な使い方もあるといいます。

そして遺留分減殺請求の価額算定は相続時や弁償時の時価です。贈与や売却が130万円や230万円でも相続時や弁償時が400万円なら、400万円での弁償が原則です。4人にとりより深刻な事態です。

相続税も贈与税も最高税率は同じだから

1kgの金価格の推移です。平成6年130万円、12年100万円、16年150万円、18年230万円、20年300万円、23年400万円。

同じ税率(最高税率)なら、12年での贈与税は23年の4分の1。相続税も贈与税も最高税率は同じ。

贈与税申告しておけば結果はお得だったかもしれません。ただ贈与税の納税資金が問題になりますが。

鳩山由紀夫・邦夫氏兄弟は母からブリヂストン株各100万株を2011年に贈与され贈与税を払いました。

贈与日は不明です。100万株の評価額は2011年なら15億円 (3月15日・最安値)から20億円(7月21日・最高値)の範囲です。ここでは18億円とします。

そして母は2013年2月11日に亡くなります。その日の株価でなら24億円。実際の相続税課税額はこれより低いのですが、ここでは24億円とします。

2011年が株価大底とみての対策でしょう。相続税も贈与税も最高税率は50%。24億円×50%−18億円×50%=3億円、兄弟で6億円の節税となります。

問題は贈与税の納税資金です。両氏は各20億円余の現金も、株式と同時に贈与を受けています。

株式評価18億円(として)と現金20億円の合計38億円贈与への贈与税50%で19億円。受贈した現金20億円で贈与税を納税できる仕組みを作りました。



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