トピックス版2014.8.28




空港運営権売却・日本のインフラ投資・熱海ビーチライン



バードレポート・トピックス版2014.8.28.


  • 空港運営権の民間への売却
  • 日本のインフラ投資はなぜ進まないか
  • 熱海ビーチライン・箱根ターンパイクの結末

空港運営権の民間への売却


仙台空港の運営権の民間への売却による事業委託(コンセッション)が進んでいます。8月1日に応募が締め切られ、三菱商事やイオン、楽天、前田建設、オーストラリアのマッコーリー等が応募しています。

事業対象地は仙台空港の230haで、滑走路・着陸帯・旅客ビル・道路・駐車場等。これらの維持管理、運営などが対象で、延長期間を含め最長65年です。

運営権設定そのものは入札最低価格はゼロで、つまりゼロ円から入札できます。

なお、別途にビル施設事業会社株式を第三セクターから57億円で買い取ります。

関西国際空港と伊丹空港の運営権の民間売却は、前払い金ゼロなら年間490億円以上を45年間支払うという最低価格です。つまり2兆2000億円以上です。

商業施設運営の経験がある大手不動産各社が前向きに検討していると伝わります。

ただ今回の売却額は1兆2000億円に膨らんだ関空建設債務を完済する水準に設定されハードルは高いようです。それでも大阪にカジノができて大化けするかもしれません。(日経2014.7.26,2014.8.8.)

日本のインフラ投資はなぜ進まないか


日本のインフラは、道路、鉄道、空港、上下水道など700兆円。個人金融資産1500兆円と組み合わせれば様々なビジネスが可能です。ただ現実に日本で証券化されたインフラは太陽光発電など自然エネルギー関係がほとんどで、進んではいません。

例えば東京都の水道事業は非常に良いパフォーマンスのようで、投資家には非常に魅力的な案件です。

しかし水道局の運営がうまくいっているので、東京都は運営権を売却する必要性を感じません。

日本では財政的には大きな借金をかかえ資金ニーズがあるのですが、道路や水道を直接所有管理する公的主体にはそれほど資金ニーズがありません。

国の財務と実際にインフラを管理運営する現場にギャップがあること、つまり原所有者が資金需要を強く感じないことがインフラ市場のネックです。

…川口有一郎氏(不動産インフラ投資市場活性化に関する有識者会議座長)

再生可能エネルギー発電設備と公共施設運営権に特化した投資法人や投資信託ができるように投信法の改正が進んでいます。

つまりインフラ投資のJ-REIT化です。インフラ投資が個人の小口資金の投資対象となるのでしょう。

 (月刊プロパティマネジメント2014年8月号)

民間資金等活用事業推進会議は平成26-28年度に2-3兆円、空港6件、水道6件、下水道6件、道路1件のコンセッションを具体化させようとしています。

愛知県が申請したのが「有料道路コンセッション特区」でした。知多半島道路や猿股グリーンロード等8道路72kmが対象のコンセッションです。

熱海ビーチライン・箱根ターンパイクの結末


全長6kmの「熱海ビーチライン」は2002年に証券化されました。SPCが社債等により126億円で買収し、通行料キャシュフローで社債償還します。

しかし証券化10年で通行台数は2割減り、2013年8月に社債期限延長と社債利率引き下げ。ムーディーズは投資不適格・デフォルトと格付けします。

「日本における社会資本の証券化の礎となる」はずの証券化第一号はデフォルトしているのです。

全長15kmの「箱根ターンパイク」は1965年開業の東急グループが開発した有料道路です。

1991年の通行台数は220万台でしたが、2004年には100万台にまで減少します。東急グループはマッコーリーへ売却しました。売値は11億円で、簿価は76億円でした。

なお、マッコーリーとは世界で空港や有料道路等の様々なインフラ投資を行っているオーストラリアの投資銀行です。

正社員26人を9人に減らし、赤字から黒字への転換を果たし、また、2007年に道路命名権を東洋ゴムに売り「TOYO TIRES ターンパイク」となります。

しかし2013年に通行台数60万台。マッコーリーはこの道路を2014年に中日本高速道路に7800万円で売却しました。投資期間は10年間でしたので毎年利益を1億円計上していれば投資採算なのでしょう。ただし日経ビジネス2007年3月5日号は年間収入5億円で利益3000万円と伝えていますが。

2014年8月からの道路命名権はマツダに売られ「MAZDAターンパイク箱根」に変わりました。

(日経不動産マーケット情報2014年2月,9月号)

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