トピックス版2014.9.18




IFRSの日本基準・IFRSのスポンサー・設計建物が予算超過訴訟



バードレポート・トピックス版2014.9.18.

  • IFRSになれない新しい日本の会計基準
  • 日本はIFRSの国別ナンバーワンのスポンサー
  • ソニーが始めたソニーブランドの不動産会社は
  • 設計建物が予算オーバー時の設計監理費

IFRSになれない新しい日本の会計基準


日本では3つの会計基準が使われています。日本基準・米国基準・IFRS(国際会計基準)です。
「いつ売上計上するか」…日本基準は出荷時、米国・IFRSは顧客受取時。「研究開発費はどうするか」…日・米は発生時に費用計上、IFRSは資産計上。
そして「のれん」。純資産100億円の会社を300億円で買収しました。100億円は純資産相当の「もの」。200億円は「もの」でなく、儲ける力やブランド力といった超過収益力、「のれん」と呼ばれます。
のれんは日本基準では最長20年で定期的に毎期償却します。米国基準とIFRSでは200億円を資産計上し償却しません。ただし収益力が減じれば、その分を例えば一気に何10億円と減額し、損失計上します。日本の経営者には、この一気の損失計上が大きな不安でありIFRSに乗りません。
一方でM&Aに積極的な企業はのれん償却費が不要になり、海外M&Aを続けるLIXILはIFRS にして70億円利益増、花王は買収したカネボウ化粧品ののれん償却がなくなり100億円利益増。それは1株利益増を意味し、株価には好影響です。富士通がIFRS導入を表明した翌日に株価は13%上昇しました。
しかし多くの企業は日本基準のままです。金融庁の企業会計審議会はIFRSの浸透をさせたいのか「ご不安に配慮したIFRSをご用意しますので使いませんか」と日本版IFRSを用意します。
「売上計上」も「研究開発費」もIFRS通り。ただ「のれん」だけは日本基準を維持し、「この日本版IFRSでもIFRSですよ」と言おうとしました。
ところがIFRSの元締め、ロンドンの国際会計基準審議会は「日本版IFRSはIFRSではなく、日本基準の枠内の会計基準だと認識している」。IFRSの名前を使わせてもらえません。修正国際会計基準(JMIS)なんていう中途半端な名前にされてしまいました。
さてすでに3つあるのに4つめが加わり、「3つでもたくさんなのに4つ目を作るなんて」…との声も。
(日本経済新聞2014.9.4,5、2014.6.6.)

日本はIFRSの国別ナンバーワンのスポンサー


IFRSは誰の資金でつくられたか。国際会計基準審議会の資金源となるIFRS財団への2012年の拠出額総額は2000万ポンド(当時のレート1ポンド125円で25億円)、うち日本は11%を拠出します。4大監査法人が29%、EUが16%。国別で見れば日本が最大スポンサーです。金をたくさん出せば多くの人を送り込め、自国の言い分を通せるはずなのですが。
その日本のお金の源泉は、主に上場企業が会費として会計関係の財団に払ったお金です。つまりIFRSを使わない各日本企業も分担しているのです。
アメリカの拠出は6%です。以前は最大拠出国でしたが一気に減額しました。気に入らなければ金を払わないという米国流です。IFRSは世界110か国が採用していますが、金を出すサポーターはわずか28か国です。いつも日本は金払いのよい太っ腹なスポンサーです。(税経通信2013.12月 田中弘氏)

ソニーが始めたソニーブランドの不動産会社は


ソニー不動産には営業開始から20日で反響350件。売却と購入が各4割、2割が賃貸管理。人員増のためのエージェントの募集初日には100人もの応募者。さすがソニーのブランド力。これがまさに「のれん」なのでしょう。(住宅新報2014.8.26.)

設計建物が予算オーバー時の設計監理費


発注者は自宅新築で設計者と契約書を交わします。「総工事契約金額が6000万円を超える場合には」協議するとの特約。工務店に見積もらせたら7300万円と予算オーバー。設計変更で5700万円にまで下げるためには発注者指定のシステムキッチン等を諦めることになり、発注者は怒り、話し合いができません。設計者は報酬の支払いを求め裁判を起こします。
発注者側は予算限度6000万円だと合意したと言います。しかし裁判長は予算限度の合意はないと判断し、設計者に6000万円内に収める義務があったとは言えないと判じます(大阪地裁2012年12月)。
理由は「総工事契約金額が6000万円を超える場合」の特約の存在です。「仮に絶対的な上限を6000万円とするのならその内容を特約として設ければよかった」。設計業務は95%完了と認め、設計監理料400万円の内304万円の支払いを発注者に求めました。
工事費が高騰してトラブルは今後続出するでしょう。契約書の書き方一つで勝ち負けが決まりました。
(日経アーキテクチュア2014.8.25.)

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