トピックス版2015.3.5.




東京都心ビルの空室率と家賃・外国人の海外財産に日本の相続税



バードレポート・トピックス版 2015.3.5.

  • 東京都心ビルの空室率と家賃
  • 空室率の行方…中小貸ビル市場はどうなるのか
  • 外国人の海外財産に日本の相続税を課税する


東京都心ビルの空室率と家賃


東京都心5区の1月の平均空室率は5.36%と2009年以来の低水準となり改善が進みます。ただ既存ビル平均募集賃料は坪1万7109円。空室率が現在とほぼ同水準の09年2月は5.60%で2万1620円でした。

空室率が下がってから家賃上昇しますが、まだ穏やかです。古いビルの解体は05年頃から増え、新規供給が解体量を上回り続け、15年は更にビル供給増です。高賃料を負担できる企業は限られています。

(各1月)平均空室率平均募集賃料 (各1月)平均空室率平均募集賃料
2008年2.55%22,451円 2012年9.23%16,920円
2009年4.93%21,943円 2013年8.56%16,554円
2010年8.25%18,904円 2014年7.18%16,242円
2011年9.04%17,548円 2015年5.36%17,109円


(日経2015.2.19., 三鬼商事オフィスレポート)

空室率の行方…中小貸ビル市場はどうなるのか


東京都内を中心にビル建替需要が一気に顕在化しています。2014年から17年に都内で供給される大規模ビルの7割が都心3区。その都心3区での供給の7割が建替です。

新規供給の建替物件は容積率割増等で床面積が増えているのが普通です。それを考慮して建替前のビルの床面積を推定すれば38万坪。そしてその建替前の旧入居者は立ち退きをしています。

つまり現在は38万坪分もの立退きテナントの入居ニーズが貸ビル市場に出現しているのです。

大規模ビル(延床1万u)128棟分の賃借需要の出現です。空室率が急速に改善するのは当たり前。もっともこれは100坪以上の大型フロア需要が中心であり、この需要は中小ビル市場には縁ありません。

さて五輪開催前に現在の建替ビルがすべて完成した後はどうなるのでしょうか。

一度退去させたテナントにも声をかけて再誘致、それが新テナントの誘致に重なり、貸ビル市場で激烈なテナント奪い合いが勃発か…。

その時には大規模から大型ビルへ、大型から中小ビルへと、既存テナントを奪う手が伸びてくる…。

(週刊ビル経営2015.2.2. オラガHSC牧野知弘氏)

外国人の海外財産に日本の相続税を課税する


米国会社勤務の米国人一般サラリーマンが、偶然の転勤で日本支社に1年以上の単身赴任(日本の国内居住者)、その日本赴任中に日本で亡くなります。

相続財産は米国の預金と米国の自宅。日本にめぼしい財産はありません。米国人の妻子(日本国籍のない日本の非居住者)がその預金と自宅を相続します。

さて日本の相続税の対象でしょうか。…驚くことに(日本人一般サラリーマンの米国赴任中を考える)、2013年税制改正以降、その米国人妻子が相続した米国の預金と自宅は日本での相続税課税対象です。

かつて、武富士創業者は、長男を香港に住まわせ、武富士株式をオランダ法人に移し、その法人株を一気に長男に贈与。当時の日本の税法では課税できませんでしたが、国は1600億円の贈与税を強行課税。しかし最高裁で国側敗訴。国は長男に対し、1600億円の贈与税に利息400億円までつけて還付しました。

これを機に、国内居住者(父)所有の国外財産を非居住者(子)に贈与しても贈与税課税対象と、税法を改正してしまいました。贈与税も相続税も同じです。

この改正の巻き添えで、前記の米国人一般サラリーマンは、日本の相続税の課税対象となったのです。

ただ税法が課税すると定めても、米国の妻子に課税し調査する能力が、日本の税務署にあるのか。

しかし財産規模が大きければ堂々と課税します。

ゲーム会社、タイトーの創業者はイスラエル人(故人)でその妻アシャー・コーガンさんは国内居住者であり税制改正直後の2013年に亡くなりました。

相続人は外国籍でモナコ在住の息子と米国在住の娘。相続財産は国外200億円と国内10億円。国内分への相続税数億円は払います。国外分への相続税100億円分は滞納状態のままで税務署に「税制改正は憲法違反」等と減額請求です。(日経・朝日2015.2.28.)

 規模は違うものの前記の米国人一般サラリーマンと同じです。さて税務署は超法規的に減額請求を認めるか。このままなら延滞税も莫大に膨らみます。

さて「取れるものなら、取ってみろ」と海外居住の息子と娘が開き直ったときに、日本の税務当局はどんな対応が可能なのか。相続税と延滞税を海外財産からどのように徴税するのか。それができなければ、課税しかできず徴税不能の税法ということです。

タイトーは「太東」で、極「東」と猶「太」人、「極東のユダヤ人」の意だそうです(wikipedia)。


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